接触刺激と光質は植物のテルペン類放出モデルの新たな説明変数となるか
Project/Area Number |
19651009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
谷 晃 University of Shizuoka, 環境科学研究所, 准教授 (50240958)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩沢 竜志 (塩澤 竜志) 静岡県立大学, 環境科学研究所, 助教 (40215942)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | モノテルペン / 接触刺激 / イソプレン / 光質 / 樹木 / 電動シリンダ / 風速 / 発光ダイオード |
Research Abstract |
一昨年製作しだ実験装置を用いて,振動強度とテルペン類の一時的な放出量の関係を詳細に検討した.モノテルペン蓄積・放出植物(ヒノキ,スギ,クスノキ,レモンバーム)とイソプレン放出植物(コナラ)を用いた.葉の表面にモノテルペンの貯蔵器官をもつヒノキやレモンバームでは,振動後直ちに放出速度は高まった.振動は10, 30, 60秒間行ったが,振動時間が長いほどモノテルペンの一時的な放出量が増大した.葉の内部に貯蔵器官を持つクスノキでは,上昇はわずかで,振動時間による違いが明確でなかった.スギのモノテルペン放出は振動によりわずかに高まったが,振動継続時間による差異はなかった.セスキテルペン放出は影響を受けなかった.コナラからのイソプレン放出速度は振動時間によらず増大せず,貯蔵器官を持たず生産後直ちに放出されるタイプでは振動の影響はないと考えられた.以上をまとめると,振動によりテルペン類の放出が50倍以上高まったものはハーブ植物のレモンバームで,その上昇が5~50倍の範囲であるものはヒノキであった.2~5倍がクスノキで,2倍以下がスギであった.変化なしがコナラであった.このように風による振動にともない葉が擦れ合うなどの物理刺激が,植物のテルペン類の放出におよぼす影響は,植物種により大きく異なることが明らかになり,これまで広く使用されてきた放出モデルに,新たに風の影響を加味する必要性が明らかになった.
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)