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¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Research Abstract |
カプセル化細胞とは細胞を高分子半透膜で包んだものである。生体内に移植しても,移植細胞に対する免疫学的拒絶反応や移植の腫瘍化を制御できる。カプセルに封入される細胞が神経伝達物質や栄養因子を産生する場合,様々な病気の治療薬になると期待される。しかし,40年以上研究されながら実用には至っていない。その理由としては,現在,確立されているカプセル化細胞生成法には生成率が悪い,カプセルのサイズに制限がある等の問題点が挙げられる。 そこで本研究では,これらの欠点を補う新制法を提案した。それは,誘電泳動で細胞を集積し,ポリ縁地連グリコール系の光誘起重合によりカプセルを生成するという手法である。また,誘電泳動集積の方法としての特徴として,可動式電極を用いている点がある。このため,生成したカプセルか細胞はそのまま持ち運びが可能であるという利点を有している。 本研究は,上記目標達成のための第一段階として,電場による細胞集積の実現を目指した。具体的には,大腸菌と膵島細胞を使用し,培地中での電場集積を行った。培地のような高塩濃度下では,電場印加による溶媒、イオン流が大きいため,誘電泳動が乱され,集積が難しい。そこで,電場条件と電極配置について検討を行った。その結果,ハの字配置において,20MHzという高周波電場を印加すると,膵島細胞の集積が実現されることを明らかにした。また別の方法として,電極を気液界面に配置することで,溶媒流に乱されることなく,単一細胞の非接触トラップが可能であることも見出した。
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