Project/Area Number |
19651063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Microdevices/Nanodevices
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
彌田 智一 Tokyo Institute of Technology, 資源化学研究所, 教授 (90168534)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 維管束植物 / 維管束らせん紋 / ギガヘルツ・テラヘルツ / 微小マイクロコイル / ベニカナモチ / ハス / スイートピー / 無電解メッキ |
Research Abstract |
微小マイクロコイルのサイズは共鳴周波数を決定する重要な構造因子である。中学校などの生物実験で簡単に光学顕微鏡によって容易に確認できる茎や葉中のらせん紋は、数十ミクロンのコイル径をもつ。また、植物の種類やその部位に特有のコイル径・コイルピッチをもつことが知られている。花弁からはさらに一桁小さいコイル径をもつらせん紋が観察されている。本研究では、各種維管束植物からの道管壁であるらせん紋の単離方法を確立し、茎、花弁、葉などの部位依存的なサイズの検討、および得られたらせん紋をテンプレートとする表面導電化プロセスの開発を目的とした。得られた導電性マイクロコイルの電磁気学的特性の評価を通して、高周波帯域に応答する電子デバイスへの応用展開を図る。 (実験及び結果) 1. 維管束植物の導管壁らせん紋の形状観察 地下茎をもつ維管束植物のらせん紋を観察した。次いで、破断面から現れる白色繊維の採取による簡便ならせん紋の単離方法を試みた。その結果、ハスの根(地下茎)すなわちレンコンの破断面から効率よくらせん紋のみを抽出できることがわかった。また地下茎だけではなく、茎からも白色繊維がみられ、数10cmにおよぶより長いらせん紋が得られることがわかった。 2. コイル長の制御 ハス茎の破断面から得られるらせん紋は、組織内から引っ張り出されることにより、本来よりも延伸されてしまう問題があった。今年度、採取したらせん紋を水に浸漬するだけで、コイル形状が復元することを新たに見いだしたことから、引き出す長さによって正確にコイル長制御が可能であることがわかった。 3. らせん紋のテンプレート機能の検討 金、銀、ニッケル、銅などの無電解めっきによる表面金属化を試みた。次いで、得られた金属被覆型らせん紋の電気伝導度測定を行った。いずれもコイル形状を維持したまま、表面金属化を施すことができ、対象金属の電気伝導度に相当するI-V曲線を得ることができた。
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