Project/Area Number |
19652001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Philosophy/Ethics
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
服部 健司 Gunma University, 大学院・医学系研究科, 教授 (90312884)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2009: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 倫理学 / 臨床倫理学 / 方法論 / 文学論 / ケーススタディ / 医療倫理学 / 臨床 / 文学理論 |
Research Abstract |
臨床倫理学の特異性はもっぱら個別特殊的なケースに照準を合わせたケーススタディに存する。ケーススタディの成果が豊かなものであるか貧しいかを決定する要因は、議論の仕方に先立ち、すでにケースそのものの叙法のもつ物語論的特性のうちに存する。具体的に言えば、カルテや症例報告を範型とした客観的自然科学的な視点からの記述よりも、見えない陰の部分、発せられる言葉の曖昧さ、明示あるいは暗示される意思の両義性の仄めかしをそのままに残した、多声性を含んだ文学的叙法こそが臨床倫理学ケースにふさわしい叙法である。次に問われるべきはケース解釈の妥当性をいかに確保し確証するかである。正典の妥当な釈義をいかにして得るかをめぐって興った解釈学が、その対象領域を文献一般、他者とその生、歴史へと拡張したのは一九世紀後半である。前世紀には、解釈の方法論の基礎づけという進路そのものの変更と深化が行われ、解釈学的哲学へと転回が図られた。臨床倫理学の領域での課題は、いわば共通の文化的地平上の大文字の文化の理解ではなくて、個々の人々の生きざまや迷いが描き込まれた小文字の物語としての臨床倫理学ケースの理解である。そのためには、解釈学的哲学以前の、方法論的な解釈学へとあえて意図的に後退する必要があるように思われる。客観的にではなくむしろ心理主義的、直観主義的な要素を排除するのでない仕方の解釈学でなければ、目前の小文字の物語を読み解く助けにはならないように思われる。この種の読みの技法を磨きつづけてきたのは文学であった。臨床倫理学の方法論的研究のためには、文学の哲学へと進んでいかなくてはならない。
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Report
(3 results)
Research Products
(18 results)