日本在台湾海外事務所の成立過程に関する調査研究-戦後日中関係史の再構成にむけて-
Project/Area Number |
19652066
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Japanese history
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Research Institution | Meiji Gakuin University (2008) Kwansei Gakuin University (2007) |
Principal Investigator |
張 宏波 Meiji Gakuin University, 教養教育センター, 専任講師 (00441171)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 日中関係 / 日本在台北海外事務所 / 蒋介石 / 対日講和 / 戦後処理 / 反共連携 / 留用 / 東アジア / 日本在台湾海外事務所 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、日講和交渉期の日中両国の主体性、とりわけ、1948年の貿易再開から1951年の「日本政府在台湾海外事務所」の設立・準政府関係の形成に至る経済交流のなかにそれを見出すための史料収集を中心とした研究を行った。 1,台湾調査(8月-9月):前年度と異なり研究代表者が直接渡台し、史料の閲覧や入手はもちろん、公開状況に関して地元研究者と意見交換を行った。国史舘では公開された「蒋中正総統文物」の閲覧および書き写し作業を行い、「東亜建設合作委員会」ほか重要な史料数百点を入手できた。また、国民党党史館、中央研究院近代史研究所、台湾歴史学会でも史料調査、研究者との交流を行った。 2,北京調査I(9月):外交部档案館において、中華人民共和国成立後の対日認識・政策構想を明らかにする史料を収集した。 「関于開展対日本直接貿易的報告」、「日本中国貿易促進会要求派代表来華的情況」など百数十点を入手した。 3,北京調査II(2-3月):昨年9月に続き、外交部梢案館で中国の対日認識・政策構想を明らかにする史料を収集した。「中国訪問日本貿易代表団活劫的方案」、「関于北京太原等地日本僑民及日本戦俘回国問題的処理事」、「日本久原房之助与謝南光談話要点」など二百数十点を入手し、新中国が日本との戦後処理や国交回復を、貿易・経済を通じて働きかけようとしていた動向が伺えたことは重要であった。 全体としては、これまでほとんど解明されてこなかった「日本政府在台北海外事務所」の設立過程に関する史料を多数入手できたことが最大の成果であり、それに基づいて張宏波「在台北海外事務所の開設をめぐる日本外交の主体性-国民政府外交档案からみた戦後初期日中関係の形成-」『PRIME』29号(2009年3月)を発表した。今後は旧軍人を中心とした蒋介石支援関係者への聴き取りを進めて本研究を補完し、研究成果をまとめたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)