Project/Area Number |
19654077
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Stratigraphy/Paleontology
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Research Institution | Natural History Museum and Institute, Chiba |
Principal Investigator |
伊左治 鎭司 Natural History Museum and Institute, Chiba, 教育普及課, 上席研究員 (40280747)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 白亜紀 / 層位・古生物学 / 軟体動物 / 微小貝 / 古生態 / 幼生化石 / ボロン法 / 手取層群 / 淡水貝 / 古生物 / 幼生 |
Research Abstract |
本研究は、白亜紀前期の淡水成層から、貝類幼生化石の発見を目標とした研究である。3年間の研究期間中に、手取層群桑島層、大黒谷層、及び北谷層の淡水生貝類化石を含む層準において、ボロン法による分解と微小化石の抽出を試みた。結果として、イシガイ類二枚貝のグロキディウム幼生の発見には至らなかったが、多数の微小化石を得ることができた。貝類化石については、層準によって産出量と種構成に大きな差異があり、貝類にとっての微小生息域(microhabitat)が、多様であったと考えられる。桑島層及び大黒谷層で多産するミズツボ科巻貝においては、層準により殻彫刻の強弱が異なる事例を見いだした。この彫刻の多様性は、環境要因による種内変異、あるいは種間変異と考えられる。今後、堆積物の堆積環境を精査し、堆積物の物理的営力と生物間の相互作用を考慮に入れ、ミズツボ科巻貝の形態の多様性を解析する予定である。 桑島層と北谷層には、陸上環境に堆積したと考えられるシルト質泥岩層があり、両者から多様な化石を得ることができた。両層は時代的に異なるが、陸生巻貝類及び小型脊椎動物やその卵殻などが産出することで、化石群構成に類似点が多く、異なる時代の陸域の微小生息域とその生物相を比較できる対象として、注目される。とりわけ、最古級のサナギガイ類をはじめ、複数種の陸生巻貝を確認できたことで、柄眼目巻貝類の初期進化を示す重要な化石産地として、今後の研究の発展が期待できる。
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