Project/Area Number |
19654089
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plasma science
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
酒井 道 Kyoto University, 工学研究科, 准教授 (30362445)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
|
Keywords | メタマテリアル / プラズマ / らせん構造 / 負の屈折率 / 多重らせん / 左手系媒質 / 動的媒質 |
Research Abstract |
金属の2重らせん構造内にプラズマを生成することで、そこを伝搬するマイクロ波の透過波の観測と屈折率の測定を行い、プラズマ生成が無いときに透過率が減少する周波数帯でプラズマ生成により透過率が回復し、かつ同じ周波数帯で屈折率が負となっていることを確認した。 より具体的には、プラズマと金属の2重らせん構造はマイクロ波のコプラナー線路上面に設置する形で検証を行った。プラズマを負の誘電体として働かせるため、その生成方法を制御することで、10-20GHzの周波帯にプラズマ周波数となる状態を確認した。また、金属の2重らせん構造のLC共振現象が生じる周波数が20GHzまでにほぼ等周波数間隔で3-4個存在することを確認し、そのLC共振周波数のすぐ上側の周波数帯で透磁率が負と推定されることを理論計算により確認した。そして、実際にマイクロ波を伝搬させ、透過率を測定したところ、プラズマの誘電率が負で、金属の2重らせん構造の透磁率が負と予想される周波数帯でのみ、透過率の増加が観測された。もともとプラズマが無いときは透過率が減少しているものが、プラズマが生成されることで回復したとみなされる。このとき、実際に屈折率がどのようになっているかを、ミキサー等を組み合わせた位相検出系を組み立て、測定した。すると、位相の変化が顕著に現れ、その解析より-10以上の有意な大きさで屈折率が負となっていることが確認できた。 以上の検討により、プラズマと金属の多重らせん構造を合わせることで、負の屈折率構造の実現に成功した。これは、メタマテリアルとして、世界で初めての成果となった。
|