Project/Area Number |
19655010
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Organic chemistry
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山本 嘉則 Tohoku University, 原子分子材料科学高等研究機構, 教授 (60029519)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 鉄男 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教 (80431493)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
|
Keywords | カチオン性金触媒 / ヘテローエンインメタセシス / Nazarov反応 / π配位ルイス酸性遷移金属触媒 / 縮環状エノン化合物 / アルキニルケトン / 分子内付加反応 / 多置換環状エノン |
Research Abstract |
近年、π配位ルイス酸性遷移金属触媒、例えば、金、銀、銅、白金およびある種のパラジウム触媒による炭素-炭素三重結合の活性化とこれに対するヘテロプロ求核体の触媒的付加反応による新規炭素-炭素、炭素-ヘテロ原子結合形成反応は活発に研究され、最近の有機合成のトピックス的存在となっている。平成19年度の成果として、我々は、炭素側鎖を有するアルキニルカルボニル化合物がカチオン性金触媒存在下、分子内ヘテローエンインメタセシス反応が進行し、対応する多置換環状エノンが効率的進行することを見出した。本反応は、環境調和型手法により炭素-炭素結合と炭素-酸素原子結合を同時に構築する新しい有機合成方法論であり、カチオン性金触媒の炭素-炭素三重結合の活性化によりアルキンとカルボニル官能基の[2+2]環化反応と開環反応を経て進行している。我々は、同様な反応条件下、基質のアルキンの末端の置換基が共役アルケンである場合、金触媒のアルキンに対するπ配位と引き続き系内で生成する共役エノンのカルボニルに対するσ配位、すなわち、分子内ヘテローエンインメタセシス反応とNazarov環化反応、により連続的炭素環構築反応が進行し、様々なポリ環状エノンが効率的に得られることをみいだした。例えば、AuCl3/AgSbF6共触媒存在下、様々な共役環状または非環状エンイニルケトンをトルエン溶媒中反応させると5員環エノン骨格を有する2環性、3環性、4環性ポリ環状化合物が一気に良い収率で得られた。また、同様な反応条件でアルキン末端が電子供用基またはナフタレン置換基である場合も同様に反応が進行し対応する芳香環を有するポリ環状化合物を与えた。本反応では金触媒がπ配位ルイス酸性とσ配位ルイス酸性の二元的役割を果たしている。
|
Report
(2 results)
Research Products
(8 results)