究極の環境調和型機能性材料としての氷をプラットフォームとする計測法の探索
Project/Area Number |
19655024
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Analytical chemistry
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡田 哲男 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 教授 (20183030)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 誠 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (60313326)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
|
Keywords | 氷 / クロマトグラフィー / 光導波路 / マイクロチップ |
Research Abstract |
1.アイスクロマトグラフィー 分離能を向上させるためにこれまで用いてきた数10μm程度の粒径をもつ氷固定相の微細化を図る必要があると考え、微小氷固定相調整法を検討した。その結果超音波式の加湿器を利用する簡便な方法を開発し、10μm以下の平均粒径を持つ球状の氷固定相を調整することに成功した。この固定相を用いることにより、従来の分離に比べて最大で約10倍の理論段数の向上が可能になった。 氷と共存する液相を分離に利用することを目的に、NaClをドープした氷固定相による検討を行った。その結果、NaCl濃度と温度が共に低いときには液相は離散的に存在するのに対し、NaCl濃度または温度を増加させることにより、液相間にチャンネルが生じ、全体としてスルーポアが形成されることがわかった。氷と共存する液相を用いることにより、分配と吸着の機構をスイッチングすることが可能である点で、物質分離の観点からは有用である。また、この現象は、今後の方法論開発の上で種々の可能性を示唆するものである。 アイスクロマトグラフィーによる成果は、LC-GC EuropeやSeparation Nowなどの記事として取り上げられた。 2.氷を用いる光導波路 ヘキサンをはじめ種々のコア溶媒について光導波路特性を評価し、コア溶媒の屈折率よりも水との相互溶解性が重要な因子であることを見出した。氷内にチャンネルを作るための手法を最適化し、ヘキサンコアの光導波路により1dm/cm以下の減衰率を達成した。また、このようにして作製したヘキサンコア-氷光導波路がFIA氷チップとして利用可能であることを、色素溶液の注入を繰り返し行うことで示した。この成果を報告した論文は、英国王立化学会の“Chemical Technology"誌にもトピックスとして取り上げられた。
|
Report
(2 results)
Research Products
(9 results)