熱および紫外線をエネルギー源とした二酸化炭素からの生命起源物質の非生物的合成
Project/Area Number |
19655025
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Analytical chemistry
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
木原 壮林 Kumamoto University, 教育学部, 教授 (60161543)
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Keywords | 二酸化炭素 / 酸化的環境 / アンモニア / 生命起源物質 / 非生物的合成 / 熱 / 紫外線 / 共存物質 |
Research Abstract |
(1)原始地球大気は、窒素、水および高濃度のCO_2を含む酸化的なものであった、(2)原始地球表面は、CO_2による温室効果によって80℃以上の高温であった、(3)オゾン濃度が低かったため地表には大量の紫外線が到達していたと考え、(1)〜(3)の環境下でアミノ酸、核酸塩基、有機酸などの生命起源物質が非生物的に合成できることを証明し、合成条件について検討した。 まず、1Mアンモニア水にCO_2を吸収させ(1MAC溶液と略記)、これを100℃に加熱しながら紫外線照射したところ、10^<-4>Mレベルのグリシン、10^<-5>Mレベルのアラモン、アスパラギン酸が生成すること、Mg^<2+>、リン酸イオンの添加は生成量を増加させることを確認した。 次に、上記反応の過程を加熱時の反応および紫外線照射時の反応に分けて検討した。 1.1MAC溶液を60℃以上で200時間加熱すると、10^<-5>〜10^<-3>Mのシュウ酸、オキサミン酸、コハク酸、フタル酸などの有機酸が生成した。生成量は、150℃まででは、高温になるほど増加した。0.1Mのリシ酸イオンの共存は生成量を10倍程度増加させたが、Mg^<2+>の効果はなかった。 2.有機酸としてシュウ酸、オキサミン酸(0.1M)を加えた1MAC溶液を室温で200時間紫外線照射したところ、10^<-3>Mレベルのグリシン、10^<-4>Mレベルのアラニン、アスパラギン酸が生成し、生成量は紫外線照射量に依存した。生成量は0.02M程度のMg^<2+>の共存によって2〜5倍に増加したが、リン酸イオンの効果はなかった。有機酸がシュウ酸のとき、ACの濃度を1Mから0.01Mに減少させると、アミノ酸生成量は約1/10に減少したが、オキサミン酸のときにはAC濃度の効果はなかった。なお、照射済み溶液中には核酸塩基であるシトシン、グアニンの生成も確認された。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)