二重鎖識別人工DNAの創製とアンチジーン法への展開
Project/Area Number |
19655062
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemistry related to living body
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
井上 将彦 University of Toyama, 大学院・医学薬学研究部(薬学), 教授 (60211752)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 和久 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(薬学), 助教 (40334718)
阿部 肇 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(薬学), 助教 (10324055)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | アンチジーン / 人工DNA / 水素結合 / アルキニルC-ヌクレオシド / 三重鎖 / ナノバイオ / 核酸 / バイオテクノロジー |
Research Abstract |
疾患治療、さらにはその予防の究極的な方法にアンチセンス・アンチジーン法がある。アンチジーン法は、DNAという遺伝子発現の根源に作用する手法である。遺伝子自身はゲノム中に1個しかなく、この1個さえ阻害すれば原理的にはタンパク質の発現を防ぐことができる。ここ数年本申請者らは、精密分子認識の視点に立って、ナノサイエンスとしての人工DNAの創成と、ナノテクノロジーとしての人工DNAの利用を多方面に検討してきた。これらの成果を最大限に活用し、二重鎖の"塩基対"の配列を高度に識別できる理想的な"アンチジーン分子"を開発する。本萌芽研究期間においては上記の基礎データを集め、本手法の将来性を判断することを目的とする。 "アンチジーン分子"の具体的な候補骨格として、昨年度までにアルキニルC-ヌクレオシドを開発し、核酸塩基部位として人工ユニットの導入に成功した。今年度は、水素結合が可能な人工核酸塩基をアルキニルC-ヌクレオシドに連結し、DNA自動合成機に導入できるよう人工ヌクレオシドに化学変換を施した後、自動合成機にて人工DNAオリゴマーを作成した。得られたオリゴマーは水に易溶であり、人工DNAオリゴマーどうしで相補的な水素結合介して人工DNA二重らせんを形成した。人工DNA二重鎖は、天然DNA二重鎖と同様、アンチアラレル配向の右巻きらせん構造であった。また、二重鎖形成における熱力学パラメーターも天然DNAとほぼ同等であった。さらに、人工DNAオリゴマーは天然DNA鎖と配列特異的に二重鎖形成可能であることもわかった。加えて、人工DNA鎖は三重鎖も形成可能であったことから、アルキニルC-ヌクレオシドを用いた人工DNA骨格が"アンチジーン分子"の基本構造として妥当であることが確認できた。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)