イオン液体への真空蒸着によるナノ粒子の合成と触媒への応用
Project/Area Number |
19655075
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic industrial materials
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鳥本 司 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 教授 (60271029)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | ナノ材料 / 量子ドット / 触媒・化学プロセス / 電子・電気材料 / イオン液体 / スパッタ蒸着 / 合金ナノ粒子 / 表面プラズモン共鳴 |
Research Abstract |
前年度までに、イオン液体の蒸気圧が無いという特徴を利用し、真空中で金属をスパッタ蒸着することによって、金属ナノ粒子を極めて簡便かつ迅速に作製できることを明らかにした。 本年度は、この手法により得られたAuナノ粒子の電極触媒反応への応用を目指して、高配向焼結グラファイト(HOPG)への固定化を試みた。スパッタ蒸着法により平均粒径2.6nmのAuナノ粒子が分散したイオン液体(TMPA-TFSA)を作製し、これをHOPG上に滴下して減圧下100〜150℃で加熱処理した。その後、有機溶媒ですすぐことにより余分なイオン液体を除去した。得られた電極のAFM観察より、100℃以上で熱処理すると、Auナノ粒子がHOPG上に高密度で単層に集積されることがわかった。さらに、HOPG上のAuナノ粒子のサイズは、固定化処理温度によって変化し、処理温度を100℃から150℃に上昇させると、固定化されたAuナノ粒子サイズが5.4nmから10nmへと増大した。粒子固定化の詳細な理由は明確になっていないが、疎水性のTFSAアニオンがAuナノ粒子に強く吸着するとともに、HOPGとの間での疎水性相互作用により、集積化したと推測される。150℃で作製したAuナノ粒子固定電極を用いて、酸素が飽和したアルカリ水溶液中でサイクリックボルタモグラムを測定したところ、-0.37 V vs. Ag/AgClに酸素の2電子還元に由来する還元ピークが確認された。また、数サイクル測定した後もAuナノ粒子の形状や固定状態にほとんど変化は見られず、安定な電極触媒として作用することがわかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)