新しい特異値分解法に基づく連立一次方程式のクリロフ部分空間法の開発
Project/Area Number |
19656025
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Engineering fundamentals
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中村 佳正 Kyoto University, 情報学研究科, 教授 (50172458)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | クリロフ部分空間法 / 条件数 / サイタリックリダクション / 算術平均 / ブロック行列 / サイクリックリダクション / 連立1次方程式 / ツイスト分解 / 直交多項式 |
Research Abstract |
クリロフ部分空間法の前処理では,擬似逆行列を乗じて単位行列に近づけることで係数行列の条件数を低減させる方法が一般的であるが,本研究では,王坦氏,岩崎雅史氏との共同研究によって,3重対角行列を係数とす歪連立1次方程式の直接解法であるサイクリックリダクション法を用いた条件数の低減法の開発を行った.まず,与えられた3重対角行列Aのサイクリックリダクション変形Cの逆行列がAの逆行列とAの副対角成分の符号を反転させた行列A*の逆行列の算術平均で与えられることに基づいてCの固有値が全てAの最小固有値より大きく,Aの最大固有値より小さいことを示すことで,Aが正定値ならばCの条件数はAの条件数より必ず小さくなることを証明した.また,Aの対角成分の最大値はCの最大固有値の上界を与えることをみた.以上の成果について専門誌"International Journal of Computer Mathematics"に投稿し,査読の結果,採録となった.平成21年度は,Aがブロック3重対角行列Aの場合について考察し,まず,Aのブロックサイクリックリダクション変形Cを定義して,Cの逆行列がAの逆行列とAの副対角ブロックの符号を反転させた行列A*の逆行列の算術平均で与えられることを確認した.さらに,Cの固有値が全てAの最小固有値より大きく,Aの最大固有値より小さいことを示した.また,Aの対角ブロックの最大固有値はCの最大固有値の上界を与えることをみた.以上についていくつかの数値例で検証した.
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)