Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
コンクリート構造物の補修補強用にコンクリート材料を使用することを想定し,その既存コンクリートとの接着(付着)強度および界面での物質移動抵抗性発現の要因を明らかにした。既存コンクリート(被着材)と補修用コンクリート(接着材)との界面におけるファンデルワールス力が接着強度の主要因であると仮定し,これを発現させる具体的な方法を明らかにした。ファンデルワールス力の構成要因として,セメントの水和反応により生成したゲル,高性能AE減水剤の高分子,そして水分の存在をとりあげた。加えて,接着材打設の際の振動締固めの程度や自己充填の場合の変形性も対象とした。対象とする接着強度は引張接着(付着)強度とせん断接着(付着)強度の二つである。それぞれについて専用の治具を開発した。 界面におけるセメントの水和反応により生成するゲルの密度を高めるために,十分な水中養生を行うことが効果的であることが明らかとなった。一方,実施工では十分な水中養生が期待できないことの鑑み,吸水率の高い人口軽量骨材を用いた自己養生効果による接着強度向上効果を確認することが出来た。細骨材への吸水量と接着強度との間の高い相関関係を見出した。高性能AE減水剤を過剰添加することによる接着強度向上効果も確認することが出来た。流動性に向上による密着度の向上のみでは説明することが出来なかったため,混和剤に用いられている高分子によるものであると思われる。 乾燥が接着強度に及ぼす影響が無視できないことが分かったため,界面近傍での水分量と接着強度との間に極めて高い相関関係を見出すことが出来た。 透水性については,現在の方法では実用に耐えるレベルに無いことを確認した。
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