Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Research Abstract |
今年度は,賃貸事務所建築物の管理・修繕と賃料等の物件価値を表す指標との関係性を,東京都内主要5区(港区,渋谷区,千代田区,新宿区,中央区)における物件の実績データをもとに,経年やエリア相場との比較,時系列的なデータの変動を加味しながら以下のような手順で分析・考察した。 1. 本研究における賃貸事務所建築物の価値の捉え方について示し,賃貸事務所建築物の管理・修繕業務の内容,及び各業務にかかる金額等の実態把握を行った。 2. 立地による差異等を無視した前提で,賃貸事務所建築物の管理・修繕と物件価値の関係性について分析,考察を行った。 3. 2.で得られた知見や課題をもとに,新たな要素(立地条件,時系列的要素)を追加した分析,考察を行った。 本研究では,物件価値を表す指標として,主に「賃料」ならびに,建物に対する人の印象値である「感性評価」を扱っている。特に,賃料に対しては,従来,「立地」「新しさ」「規模」が大きく影響すると言われてきたが,ストック型社会への移行を受けて,新たに「マネジメント」という要素が「賃料」に影響するのではないかという仮説のもとで,「賃料」と「管理・修繕」との関係の分析を行ない,この仮説を実証することができた。なお,時系列的要素を加味した分析は,これまでに報告例が少ない。 今後の課題としては,テナント満足度や環境負荷等,様々な意味の物件価値に対して管理・修繕がどのように関係しているかを分析していくことが挙げられる。
|