Project/Area Number |
19656168
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大槻 主税 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 教授 (00243048)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川内 義一郎 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (30431539)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Keywords | バイオミメティック / 生体材料 / 水酸アパタイト / ナノ粒子 / 溶液合成 / 擬似体液 / リン酸カルシウム |
Research Abstract |
水酸アパタイト(Ca_<10>(PO_4)_6(OH)_2)は,骨や歯の無機成分であり,体内で骨と直接結合する性質を示す。すなわち水酸アパタイトは,生体分子や生体組織に対して特異な親和性を示す無機化合物である。従来の水酸アパタイトは,湿式法で合成したマイクロメートルサイズの凝集粒子から焼成を経て得られているため、粒子径が大きく、比表面積も小さい。水酸アパタイトのナノ粒子が高い分散状態で得られれば,その高い比表面積を活かしてタンパク質や抗体,DNA対する吸着材料や、高い分散性を活かしてのドラッグデリバリーシステム(DDS)のキャリアへと応用が広がる。しかし,従来の研究では水酸アパタイトやそれに関連するリン酸カルシウム系化合物のナノ粒子を安定に高精度で合成した報告はない。そこで本研究では,ヒト血漿の無機成分と同じ組成を持つ溶液(擬似体液)を用いて水酸アパタイトナノ粒子の合成を行い,その組成や結晶構造,形態をナノメートルレベルから制御を試みた。 平成20年度においては,擬似体液に有機溶剤が混入する手法を、アセトンやエタノール、テトラヒドロフラン、クロロホルムといった有機溶媒で適応できるかを調べた。その結果,リン酸カルシウムの析出は、水溶性の有機溶媒を加えた時にのみ起こり,析出に伴う溶液のpH変化は0.2以内であることがわかった。さらに得られた析出物を超純水で十分洗浄すれば、結晶性のリン酸カルシウムが、約50nmの顆粒状粒子と約100nmの針状粒子で合成できることが分かった。これらの結果に基づきながら、有機溶媒を使うゾルーゲル法による有機-無機ハイブリッドの合成や、溶液プロセスを用いる水酸アパタイトの合成において有機溶剤の利用が可能であることも確かめた。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)