多種機能を持つモニタリング材料を目指した希土類炭化物内包カーボンカプセルの開発
Project/Area Number |
19656175
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 義倫 Tohoku University, 大学院・環境科学研究科, 助教 (30374995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田路 和幸 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 教授 (10175474)
横山 敦郎 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (20210627)
宇尾 基弘 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 准教授 (20242042)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 新機能材料 / 希土類炭化物内包カーボンカプセル / モニタリング材料 |
Research Abstract |
金属内包カーボンナノカプセル(Metal-Encapsulated Carbon Nanocapsules : MECNCs)は、金属を内包したカプセル状のグラフェンシートを幾重にも重ねた構造をしており、その大きさは100nm程度で、MRIの造影剤、CTの造影剤などの生体内でのモニタリング剤として可能性を秘めた材料である。本年度はGdC_2@CNCsを含むススから、燃焼酸化と沈降分離を行い、GdC_2@CNCsを精製し、MRI造影剤としての特性評価を行った。試料は2.0mLのネジロガラス容器に、所定の濃度(0.1〜10ppm)の寒天を調製し、MRIに投入して各濃度の試料の横断面の像(T1強調画像)と信号(RF波)の減衰時間を測定した。その結果、すべての濃度からのシグナルはコントロール(単なる寒天)と同程度であることから、GdC_2@CNCsはMRI造影剤として機能しないことがわかった。一方、発想の転換で、カプセルに内包している希土類金属が持つ特性X線を利用できないかと考えた。CTの造影剤のヨウ素はK吸収端のエネルギーである33.18keVより大きいエネルギーのX線に対して吸収係数が飛躍的に上昇する。従って、33.18keVより僅かに大きいエネルギーを持つランタンの特性X線を発生させるX線ターゲットを使用することができれば、ヨード造影剤の造影効果を引き出すことができる。そこで、X線ターゲット用のLaC_2@CNCs固化体を作製した。LaB_6をバインダーとして、LaC_2@CNCsと混合し、放電プラズマ放電法で焼結して固化体を作製した。通常、LaB_6だけで焼結すると割れてしまうが、50wt%のLaC_2@CNCが含まれるLaC_2@CNC/LaB_6は3点曲げ強度224 MPa、比体積抵抗3.12×10^<-4>Ωcmであり、比較として作製したグラファイトをベースにしたgraphite/LaB_6よりも値が大きかった。さらに、LaC_2@CNCsにはLaが含まれているため、単位面積当たりから発生するLaの特性X線量が多いことが明らかになり、LaC_2@CNC/LaB_6がX線ターゲット材料として有効であることを見出した。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)