Project/Area Number |
19656243
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Recycling engineering
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
徳本 勇人 Osaka Prefecture University, 工学研究科, 助教 (70405348)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 弘之 (吉四 弘之) 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (50081360)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2009: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2008: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 嫌気発酵 / 資源・エネルギー / メタン発酵 / 水素発酵 / 菌叢解析 / グリセリン / 交互生産 / 制御因子 |
Research Abstract |
平成20年度にグリセリンを大量投与した発酵槽に極微量の有機物を添加すると、発酵挙動が劇的に変化することを見出した。平成21年度はこの有機物が好気微生物の体を構成する成分であることを突き止めた。通常、微生物の乾燥重量当たりに占める存在割合が高いのは細胞壁成分、すなわち多糖類である。そこで、グリセリンを原料とした嫌気発酵槽中に、細胞壁多糖類を構成する単糖を原料の1/100量というごく微量で添加し、その発酵挙動の解析を行った。その結果、中性糖成分(グルコース、アラビノース、マンノース)は水素発酵を発現させ、酸性糖(ウロン酸)はメタン発酵を促進する効果があることが、本年度の解析により、新たに見出せた。 一方、新規嫌気発酵法による半回分試験では、生成した代謝産物により発酵阻害が起こることが判明した。ここで、高濃度グリセリン(4%,v/v)の嫌気発酵挙動を見ると、培養4日目で水素発酵によりグリセリンが全て分解される。また、液相中の有価物である1,3プロパンジオールに着目すると、その54%を遠心操作により回収すると、その後、メタン発酵が引き続いて起こり、残存1,3プロパンジオールは培養8日目までに80%以上がメタンに変換できることが明らかとなった。さらに、このメタン発酵により初期化された発酵槽に再度グリセリンを同量投与しても同じ培養期間で80%以上が同様に水素発酵により分解されることを確認した。以上の結果から、考案した新規バイオプロセスはごく微量の有機物により制御でき、しかも、当初構想どおり、グリセリンから多種多様な資源・エネルギーを分離生産できる可能性を示すことができた。
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