Project/Area Number |
19656246
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nuclear engineering
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
若林 利男 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (10400277)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2008: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 原子力エネルギー / システム工学 / 制御工学 / 新型制御棒 / フロート式 / フロート武 |
Research Abstract |
原子炉の反応度制御に使用できる構造が簡単で信頼性の高い新型のフロート型制御棒システムを考案し、平成19年度に製作したモックアップ試験装置を用いて基礎特性実験を行った。今年度は、フロート型制御棒の形状の影響、制御棒と外側管との隙間の大きさの影響、制御棒駆動流体の温度と制御棒の静止流量の関係等について実験を行った。制御棒形状及び隙間の影響の実験には、制御棒形状の異なる2種類の制御棒(テーパーの角度が異なる)を、また、制御棒と外側管との隙間の異なる3種類の制御棒(隙間が1, 2, 3mm)を準備した。制御棒形状の影響については、テーパーの角度が小さいと流量変化に対する制御棒位置移動が敏感になり、ある程度テーパー角度がある方が制御上、有利となることが分かった。制御棒と外側管の隙間の影響については、隙間が大きいと当然流量が大きくなるが、本装置においては、1mm程度が制御性の観点から最適であることが分かった。制御棒駆動流体の温度と制御棒の静止流量の関係の実験では、水温を変化させつつ、制御棒を下から100cmの位置に静止させたときの流量を調べた。水温が高くなるに従って静止流量が大きくなり、水温と静止流量の関係に、ほぼ直線性があることが分かった。水温が高くなるほど静止流量が大きくなるということは、異常時に水温が高くなると制御棒が下降する、すなわち負の反応度が与えられるので、受動的安全性としての機能を持たせることが可能であることを示している。フロート型制御棒の安全面での優れた特性が明らかになった。今回の実験により、制御棒駆動流体の入口流量を変化させるだけで、制御棒の位置を自由に変えることができ、受動的安全特性を持ち、原子炉の反応度の粗調整、微調整に用いることができる新型制御棒の基本的な特性を、実験的に実証できた。
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