電熱線大規模埋設実験による落葉広葉樹林生態系の温暖化に対する応答の解明
Project/Area Number |
19657007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ecology/Environment
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
日浦 勉 Hokkaido University, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (70250496)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 岳 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究院, 准教授 (30221930)
笠原 康裕 北海道大学, 低温科学研究所, 准教授 (20273849)
彦坂 幸毅 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 准教授 (10272006)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ミズナラ / 森林生態系 / 窒素含量 / 光合成 / 植食性昆虫 / 林床植物 / バクテリア / 堅果生産 / 大規模野外実験 / 窒素 / 植食者 / 林床草本 / フェノロジー |
Research Abstract |
1、ミズナラの最大光合成速度は温暖化処理によって変化しなかったが、窒素含量は低下したため窒素利用効率は上昇した。イオン交換樹脂法によって土壌中の無機体窒素量がどのように変化したかは現3定量中である。 2、葉中の窒素含量の低下と硬さの指標が上昇したため、植食性昆虫による食害は低下した。 3、ミズナラの堅果生産量は枝の温暖化処理によって3〜5倍に上昇した。そのメカニズムは今のところ不明である。 4、土壌中のバクテリアの量や組成は2年間の実験では変化が見られなかった。 5、林床植物の総植被率は、林冠閉鎖が完了する6月中旬に最大となり、その後低い値で安定する傾向が見られた。林床に到達する光エネルギーとの対応関係が示された。夏緑性植物の地上部生育開始時期は、温暖化により早まる傾向が見られたが、その程度は種により異なっていた。一方で、秋の生育終了時期には明瞭な違いが認められなかった。すなわち、生育初期に温暖化の効果が大きいことが示された。半常緑性植物のオシダの越冬葉は、温暖区ではほとんどが冬の間に枯死していた。これは、温暖区では積雪がほとんどないため凍害による損傷が強かったためと考えられた。さらに、当年シュートの伸長は温暖区で遅くなる傾向が見られた。越冬葉の損失により、新葉生産のための養分や資源転流がなくなったことが影響していると予測される。土壌温暖化による積雪環境の変化は、冬期の越冬環境を変化させ、植物の生育にマイナスの効果をもたらす可能性が示唆された。 以上の結果より、温暖化が植物にもたらす影響は、種や生活形により多様であることが示された。温暖化の影響予想には、個々の植物が有する生理特性を考慮する重要性が示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(18 results)