種子の生存過程追跡のための非破壊的成分分析法の開発
Project/Area Number |
19657012
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ecology/Environment
|
Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
島田 卓哉 Forestry and Forest Products Research Institute, 東北支所, 主任研究員 (10353723)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 銃江 独立行政法人森林総合研究所, 東北支所, チーム長 (10343807)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
|
Keywords | 近赤外分光法 / 非破壊成分分析 / 種子の生存過程 / タンニン / コナラ / 動物-植物相互作用 / 種子 / 樹木生活史 |
Research Abstract |
本課題では,コナラ種子を対象として,近赤外分光法を用いて被食防御物質タンニンの非破壊的成分分析法の開発を行った.さらに,その有効性を評価するために,得られた検量モデルを用いて,コナラ種子の生存過程に個々の種子の形質が与える影響の評価を行った. 1タンニン含有率に関する検量モデルの作成:2007年秋に調査地(岩手大学滝沢演習林)において回収した健全コナラ種子をサンプルとし,近赤外分光分析装置を用い,透過法によりスペクトルを測定した.種子のタンニン含有率はRadial Diffusion法により求めた.2次微分スペクトル(850-1100nm)及びタンニン含有率を基にPLS回帰を行い,タンニン用検量モデルを作成した.検量モデルの評価はFull cross validation法によった.その結果,最大でR=0.94という高精度の検量モデルを得た. 2タンニンが種子の生存過程に与える影響の解明:調査は2007年8月より2008年6月まで行った.調査地内の34本の対象木から採取した約1万粒の健全種子のタンニン含有率を上記検量モデルを用いて推定し,生重を計測の後,母樹樹冠下に散布し,翌春までの生存過程を追跡した.その結果,種子散布を受けやすいのはタンニン含有率が低く大型の種子であるが,生存に関してはタンニン含有率が高く小型の種子が有利であることが判明した.即ち,個々のコナラ種子の形質は,生物間相互作用を介して,その生存過程に顕著な影響を持つことが明らかになった.
|
Report
(2 results)
Research Products
(10 results)