Project/Area Number |
19657023
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Morphology/Structure
|
Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
平塚 理恵 Jikei University School of Medicine, 医学部, 講師 (30246376)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 陽子 日本女子大学, 理学部, 助手 (10174749)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | 裸子植物 / 花粉管 / 珠心組織 / 細胞間コミュニケーション / 細胞間コミュニケーシ |
Research Abstract |
本年度は、花粉管と珠心組織の関わりについて、(1)マオウ、イチョウ,アカマツを材料とした形態解析、および(2)アカマツ胚珠内に時期特異的に発現するタンパク質の二次元電気泳動法を用いた探索を試みた。 [結果] (1)マオウ:胚珠では雌性配偶体の成熟に伴い珠心の一部がDNA断片化を伴う細胞死を遂げ、深い花粉室が形成した。花粉の発芽は花粉室形成まで抑制されており、花粉-珠心組織-雌性配偶体の間には密接な連携が見られた。伸長した花粉管には分岐や突起は形成されなかった。発芽後形成される大小2個の精子核の動態について、現在解析を試みている。 イチョウ:加圧凍結固定法を用いた解析を行ったが、他の植物に比べ花粉管が破裂しやすく観察は困難であった。アカマツとスギで観察された、珠心細胞から花粉管への小胞による物質輸送はイチョウにおいては観察されなかった。 アカマツ:胚珠内のカルシウム分布と花粉管伸長の関係を明らかするため、アンチモン酸カルシウム沈殿法により解析をおこなった。カルシウムは分岐した全ての花粉管壁および珠心細胞壁とその周辺に分布したが、雌性配偶体内では検出されなかった。 (2)マツ実生を材料としてタンパク質の抽出方法の検討を行った。現在のところ、タンパク質の二次元泳動パターンに再現性が見られず、実生特異的タンパク質を検出するには至っていない。原因について現在検討中である。また、凍結保存した球果より胚珠の収集を試みたが、凍結融解による組織の損傷が起こり材料を十分に得ることが困難であった。材料の保存法も今後の課題となった。 本研究では、異なる進化段階に属する裸子植物の花粉管と周辺組織について詳細な形態解析を行ってきた。その結果、細胞死や物質の輸送などを通じて両者が密接に関係していることが明らかになりつつある。現在、アカマツに関する論文を投稿中である。
|