根圏における土との接触相互作用による根の伸長肥大の表現
Project/Area Number |
19658094
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Agricultural information engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中嶋 洋 Kyoto University, 農学研究科, 准教授 (80172302)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 植物 / 情報工学 / 生物圏現象 / 環境 / 計算物理 / 根 / 伸長 / 肥大 / 植物根 / 接触問題 / 動的解析 / フラクタル次元 / 土壌密度変化 / 離散要素法 / 生長点 |
Research Abstract |
本研究においては,未耕うんと既耕うんというようなほ場土中の『物理』的変化構造において,土との相互作用の結果としての植物の根の『生物』的成長を記述できる力学モデルを創出することを最終目標とし,植物主根を対象に,重力の影響を体積力として,耕うんによる撹拌されたほ場土と主根の接触の影響は境界力として力学的境界条件により考慮し,伸長の原因として要素バネを想定するという簡単な数理計算力学モデルの考えを導入して,従来の生物的反応のみで説明される根の成長を土との接触にもとづく動力学現象とみなすことで,根の伸長・肥大モデルを構築することを目的とする.本年度においては,ダイコンの根の伸長肥大現象を対象として温度制御チャンバー内で栽培実験を実施し,根の肥大状況の時系列データを取得するとともに実験的な肥大モデルを作成し,根を有限要素で表現し,土壌との境界部に強制変位条件を付加することで肥大現象を表現した.この伸長ならびに肥大は,離散要素法で表現した土壌との接触問題を解くことで,時々刻々と根の形状が変化することになる.数値解析では,事前に根の全成長の所要時間から根の動的解析上の相当時間スケールを求める必要があるが,2次元有限要素-離散要素法による土粒子環境内の根の肥大成長を基本的に表現可能なことを確認した.なお,肥大の表現においては,当初根のモデルに内部圧を作用させることを考えたが,接触力の弱い部分に肥大が集中するなどの非現実的な形状となったため,実験的な肥大モデルとした.また今後3次元解析を実施することで,より現実に即した根の伸長肥大を表し,土との接触相互作用下の根形状の変化を高精度に解析できるものと考える.
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)