Project/Area Number |
19658120
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Boundary agriculture
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
橋床 泰之 Hokkaido University, 大学院・農学研究院, 教授 (40281795)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 亜酸化窒素 / 脱窒 / 熱帯泥炭土壌 / 黒ボク土壌 / CN比 / 植生撹乱 / 亜酸化窒素生成 / 亜酸化窒素抑制 / 土壌pH成 / 人工培地N_2O生成アッセイ / 亜酸化窒素生成至適pH / Katasatospora sp. |
Research Abstract |
亜酸化窒素(N_2O)生成の簡易評価を可能にする、ジェランガム半流動ゲルを用いるsoilless N_2O emission assay法を確立した。また、このアッセイ法を用いて、インドネシア・スマトラ島リアウ、同国・カリマンタン島パランカラヤ、並びにマレーシア・サラワク州シブの各サイトで、プランテーション、二次林、耕作放棄地、農地等、土地利用形態の異なる近接地から採取した土壌より、N_2O生成細菌の検索を行った。その結果、開墾した熱帯泥炭地圃場の土壌懸濁液からのみ強力なN_2O生成活性ぶ得られ、これらを無糖培地で培養したものからのみ、強力なN_2O生成細菌が分離された。得られた高活性細菌について、それぞれ土壌物理化学条件とN_2O生成との相関からN_2O生成制御機構を精査するため、インドネシアとマレーシアの熱帯泥炭土壌、並びに北海道の黒ボク土壌から分離した亜酸化窒素生成細菌について、それらの炭素源に対する反応とpHに対する応答を調べた。熱帯泥炭土壌から高亜酸化窒素生成細菌株として分離されるものはBurkholderia属が圧倒的に多く、他には同じβ-プロテオバクテリアのJanthinobacterium sp.が得られた。これらはほぼ例外なく、現地土壌pH3.8-4.0に収まる培地pH範囲で高いN_2O生成能を示し、培地に0.5%-1%の糖(グルコースorスクロース)を添加した培地ではCO_2の排出量に同調してN_2O放出が100-400倍増加した。これに対して、黒ボク土壌から分離したものは糖に対する反応がほとんどなく、最大でも6倍に留まった。N_2O生成の至適pHは熱帯泥炭土壌のものに比べるとやや高く、pH4.7付近に比較的狭い至適値を有していた。亜酸化窒素抑制には、熱帯泥炭土壌では急激な土壌分解による土壌CN比の低下、黒ボク土壌では圃場の窒素肥料投入が重要な要因になると考えられた。
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