Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
Tremblay教授(カナダ・マギル大学腫瘍学研究所)より供与されたTC-PTPノックアウトマウスの胎児胚より樹立されたMEF(mouse embryonic fibroblast)を用い,インスリンで刺激した際のインスリン受容体型PTKのインターナリゼーションと細胞膜表面への再局在の様子を,細胞生物学的手法,生化学的,分子生物学的手法を駆使して詳細に調べた。報告されているPDGFレセプター程ではないが,MEF-TC-PTP^<+/+>に比べMEF-TC-PTP^<-/->ではインスリン刺激後のインスリン受容体のインターナリゼーションが抑制され,チロシンリン酸化レベルも亢進していた。これらの結果はTC-PTPを標的としたsiRNAの導入によっても再現された。またMEF-TC-PTP^<-/->にTC-PTPおよびその欠失変異体を順次導入したところ,野生型ではフェノタイプが回復したが,C末端の塩基性アミノ酸クラスター領域を欠く変異体では回復しなかった。この変異体はプロテアソームに結合しないことから,同領域を介したTC-PTPとプロテアソームとの結合が,TC-PTPの機能発現に必須であることが明らかとなった。また野生型およびTC-PTPヘテロノックアウトマウスの肝臓および骨格筋を摘出し,ホモジネートを調製後,抗TC-PTP抗体を用いて免疫沈降したところ,野生型では26Sプロテアソームの共沈降が明確に確認出来たが,ヘテロノックアウトマウスでは,沈降量がほぼ半減していた。この結果は,個体レベルでもTC-PTPと26Sプロテアソームが結合して機能する可能性を強く示唆する。
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