間葉系幹細胞の一過性notch発現制御による神経細胞分化誘導の研究
Project/Area Number |
19659056
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental physiology (including Physical medicine and Nutritional physiology)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
永富 良一 東北大学, 大学院・医工学研究科, 教授 (20208028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坪川 宏 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (30227467)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 神経細胞 / 間葉系幹細胞 / Notch / パッチクランプ / Naチャネル / Caチャネル / NMDA受容体 / パルス電気刺激 / siRNA / MAP2 / Tuj1 / 電気刺激 |
Research Abstract |
多能性分化能を有する間葉系幹細胞のNotch発現をsiRNAで抑制することにより神経細胞様の形態を持ち、神経細胞特異的マーカーが陽性な細胞に分化誘導できることを確認した。しかしパッチクランプ法を用いて細胞膜電位の測定および活動電位の誘導を講みたが活動電位は誘導できなかった。電位非依存性Naチャネルの発現はNatch抑制により強く誘導されたが、電位依存性チャネルの誘導は得られなかった。ピストン脱メチル化酵素あるいはDNAメチル化酵素の阻害はそれぞれ電位依存性NaチャネルmRNAの発現につながったが、Natch抑制を行うと発現が減弱した。そこで間葉系幹細胞にパルス電気刺激を行った結果、Natch抑制条件下においてもヒストン脱メチル化酵素、DNAメチル化酵素阻害による電位依存性Naチャネルの一部の発現が維持されることがわかった。しかし活動電位を得ることには至っていない。mRNAの発現は得られても活動電位を得るのに十分なタンパク発現が得られていない可能性が考えられた。Ca流入を制御する神経組織に特異的な受容体としてNMDA受容体があげられるが、興味深いことに間葉系幹細胞にパルス電気刺激を行うだけでNMDA受容体mRNAの発現が誘導されること、さらにNMDA刺激を行うことにより細胞内Ca濃度が上昇することがわかった(Okutsu, S et al Tohoku J Exp Med. 2008)。したがって間葉系幹細胞の機能的な神経細胞への分化誘導は一過性のNatch抑制に加えてepigeneticな制御および興奮性刺激を行うことにより未だ不完全ではあるが、実現できる可能性があることが明らかになった。上述した進行状況の中でin vivoの脊髄損傷マウスにおける再生実験に取りかかることはできなかった。現在機能的な電位依存性チャネルを誘導する条件を検討中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)