Research Project
Grant-in-Aid for Exploratory Research
本研究では、ヘテロマーG蛋白質共役型受容体蛋白質に対して特異的に作用する薬物を効率的かつ迅速にスクリーニングする方法を開発することを目的とした。方針としては「蛍光標識リガンドとヘテロマー受容体の間にのみ起る光共鳴エネルギー移動を検出し、受容体と化合物の間の相互作用を特異的に検出する」系を確立することを目標とし、これまで副作用や特異性が十分出ないために開発が中止されていた化合物ライブラリーをヘテロマー受容体に対して再度検討し直すことにより新たなリソースとして利用出来ることを示し得ると考えられる。昨年度にモデルとなる受容体遺伝子共発現細胞を樹立し受容体ホモマー、ヘテロマーの検出条件を確立し、相互作用が報告されたオピオイド受容体サブタイプmuとdeltaオピオイド受容体をモデルとして系を構築した。今年度はホモマー受容体のアミノ基末端の細胞外部分に抗原配列を付加した受容体を発現する細胞に対し、蛍光標識抗体間で光エネルギー移動を観察し、受容体二量体の状態を検出することに成功した。蛍光リガンドと受容体との光共鳴エネルギー移動を検出する条件検討の段階で研究期間を終了することとなったが、細胞表面の蛍光観察がリガンドのスクリーニングに有効な方法論を示すことができ、今後も研究を進めることでヘテロマーリガンドをスクリーニングは可能と考えられた。さらに、mu受容体がdelta受容体以外のGタンパク質受容体受容体がヘテロマー受容体を形成する可能性について検索を進め、新規の受容体機能の相互作用例を発見した。この新規ヘテロマー受容体の片方を欠失する遺伝子改変動物を作成し機能解析に進んだ。以上、ヘテロマー受容体リガンドの検出系のための基盤技術とその発展性を示すことが出来たと考える。
All 2009 2008 2007
All Journal Article (7 results) (of which Peer Reviewed: 7 results) Presentation (2 results)
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