Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Research Abstract |
本研究「環境中物質の免疫影響スクリーニングシステム構築」では,以下を考案した。環境中物質の免疫影響のスクリーニングシステムとしては,最終的には,インフォームドコンセントを得,倫理委員会の承認を受けた上で,曝露を受けた可能性のある症例等の末梢血を一定量採取し,可能性のある物質のin vitro曝露系の構築が必要である。この場合,アレルギーや感作という側面では,Th1/2バランスのシフトが重要になるであろう。また,自己寛容の破綻という側面では,我々が検討してきたFas分子発現機構や機能に関する解析システムの簡易化も必要であろうし,CD4+25+FoxP3+制御性T細胞の機能解析も重要であろう。加えて,腫瘍発生という観点からも,その免疫毒性〜免疫系への影響を検証するのは,分子予防標的な探索にも必要であろうと考えられる。特に,腫瘍発生についても,腫瘍を認識するNK細胞,cytotoxic T細胞,そしてそれを制御するCD4+25+FoxP3+制御性T細胞の機能解析は重要であろうと考えられる。これらの中で,現在は,珪酸曝露における制御性T細胞とFas分子の関連,そしてそこから生じる自己寛容の異常について,そしてアスベスト曝露による制御性T,NK,NKT,CD8+T細胞などの変化を捉え,変化に関与する分子の同定を行ってきた。これらの検討にて,シリカによる自己寛容の破綻にはFAS分子を介した制御性T細胞の活性化とその早期細胞死に加えて反応性T細胞の活性化による制御性T細胞分画への混入が重要と考えられ,またこれらの病態を反映する因子として可溶性IL-2受容体は重要であること,反対に可溶性CD40ligandはそれほど重要ではないことなどが判明してきた。またアスベストではIL-10やTGFβが重要であろうと判明してきた。
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