Project/Area Number |
19659297
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Psychiatric science
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Research Institution | Institute for Developmental Research, Aichi Human Service Center |
Principal Investigator |
仙波 禮治 Institute for Developmental Research, Aichi Human Service Center, その他, 所長 (00090431)
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | L-セリン / 統合失調症 / NMDA受容体 / D-セリン / prepulse inhibition |
Research Abstract |
脳のNMDA受容体を介した神経伝達の機能低下が統合失調症の原因であるとする有力な学説がある。この説に従えば、この受容体の機能を高めることができれば統合失調症の症状は軽快あるいは消失すると考えられる。研究代表者のこれまでの研究により、L-セリンにこの効果が期待できるのではないかと考えられた。そこでマウスにL-セリンを投与し、この受容体の機能が実際に亢進するかどうかをprepulse inhibition(PPI)法で調べた。115dBの音刺激に対する動物の動き(驚愕反応A)と、70dBまたは80dBの音を聞かせた直後に同じ115dBの音刺激を与えた時の驚愕反応(B)を測定し、(A-B)/AをPPIとした。L-セリン投与により上記の驚愕反応(A,B)はともに低下したが、PPIは増強される傾向がみられた。生理的食塩水投与群においてもA,Bの低下が見られたが、PPIはむしろ減弱傾向にあった。以上の結果により、L-セリン投与がNMDA受容体機能を亢進させる傾向が認められたが、有意差を得るには至らず、例数を増やすなど更に検討する必要がある。L-セリンが統合失調症の新たな治療薬剤となる可能性が高くなったと考えられるが、更に検討する必要がある。
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