乳癌におけるリンパ管増生と乳房リンパ管の3次元病理解析
Project/Area Number |
19659326
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
安田 満彦 Fukushima Medical University, 医学部, 助教 (60381406)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大竹 徹 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (50363750)
竹之下 誠一 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (10167489)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 乳癌 / リンパ管新生 / 画像解析装置 / 3次元再構築 / 悪性度 / リンパ管増生 |
Research Abstract |
乳癌においてリンパ節転移は重要な予後因子の1つであり、リンパ管は癌転移の重要な経路である。本研究では、リンパ管内皮特異的マーカーであるD2-40モノクローナル抗体を用いて、リンパ管新生と予後との関連を検討した。リンパ管新生の指標として、リンパ管密度(lymph vessel density; LVD)を用いた。 1991年から1996年までの間乳癌にて手術を施行された91例の組織標本をD2-40モノクローナル抗体で免疫染色を行い、顕微鏡下で腫瘍周囲・内部の最もリンパ管が多い部位での1視野内におけるリンパ管数を計測してLVDを算出した。LVDと生存期間(OS)、無再発生存期間(DFS)の関連、またT因子、n因子、ly、v、ER、PgR、HER2、年齢などの臨床病理学的背景因子について検討した。 LVDと閉経状況、T、n、ly、v、ERとの間に統計学的に有意差を認めた。組織学的異型度、PgR、HER2との間には有意差を認めなかった。LVDが高値である群は低値である群に比べてOS、DFS共に予後不良であった。 リンパ節転移はリンパ管の増殖・新生の過程を経ていると考えられる。今回の研究では、D2-40モノクローナル抗体はリンパ管の検出に有用なマーカーであった。LVDとリンパ節転移、リンパ管侵襲との間には相関がみられ、またLVD高値の患者群は予後不良であったことから、乳癌においてリンパ管新生が盛んな程リンパ管侵襲・リンパ節転移が進み予後不良となる可能性が示唆された。 本研究では、乳癌の進行においてリンパ管新生が重要な役割を果たしており、今後患者の予後を予測する上でも有用である可能性を示している。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)