膵癌幹細胞の同定とニッチの機能解析〜膵癌の治療抵抗性を克服するために
Project/Area Number |
19659343
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
水元 一博 Kyushu University, 大学病院, 准教授 (90253418)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
当間 宏樹 九州大学, 大学病院, 助教 (80437780)
高畑 俊一 九州大学, 大学病院, 助教 (50437779)
大内田 研宙 九州大学, 医学研究院, 特任助教 (20452708)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 癌幹細胞 / 膵癌 / セルソート / 治療抵抗性 / 間質幹細胞 / 癌間質相互作用 / ニッチ / 間質細胞 / 癌間相互作用 |
Research Abstract |
平成19年度から癌幹細胞マーカーとして既に報告があるCD133などの表面マーカーを用いて膵癌細胞株におけるFACS解析を行い、さらにセルソーターで純化してその癌幹細胞としての能力を検討してきた。特定の細胞集団において抗癌剤治療抵抗性が増強していることを確認している。平成20年度には更に機能解析を加え、CD133陽性の細胞集団において著明な浸潤能・遊走能亢進を確認し報告した。更にCD133陽性の細胞集団がフローティングカルチャーで有意な生存率上昇を呈することも報告したが、これは癌幹細胞の形質の一つと考えられるアノイキス耐性を示しており、その分子機序の解明を進めている。ニッチに関連する細胞の同定のため、primary cultureによりin vitroにおいて培養可能である間質細胞を複数樹立しており、更に間質幹細胞マーカーを用いてニッチに関わる細胞分画の検討を進めた。この間質細胞と癌細胞との相互作用を共培養実験にて検討し、強力な相互作用を有する間質細胞を同定した。膵由来間質細胞は、細胞外マトリックスを分泌することで癌細胞の足場を提供し、Cell contactのある直接共培養条件では、cell contactのない間接共培養条件に比し有意に癌細胞の増殖・生存能を促進することを発見し報告した。また、癌細胞と間質細胞から特定の細胞分画を純化して、癌間質相互作用に強く関わる細胞分画の検討をした。さらに、過去の報告をもとに幹細胞に関連する遺伝子群の発現を網羅的にqRT-PCRにて解析し、いくつかの興味深い分子を同定した。CD133陽性細胞群では転移に関わるケモカインのレセプターであるCXCR4が高発現していることを発見し報告した。CD133陽性細胞分画は癌幹細胞の形質を一部有しているにとどまった。しかし、本研究により膵癌幹細胞だけでなく癌の悪性形質に関わる細胞集団同定の足がかりができたと考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)