第三世代制限増殖ウイルスベクターを用いた瀰漫性胸膜中皮腫に対する新規治療法の開発
Project/Area Number |
19659353
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thoracic surgery
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
田中 紀章 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (10127566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 順治 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (30332795)
深澤 拓也 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (20379845)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 胸膜中皮腫 / CRI1 / Bid / E1A / 制限増殖型アデノウイルス / 中皮腫 / プロモータ |
Research Abstract |
アスベストによる悪性胸膜中皮腫は、診断時にすでに広範囲に進展し、根治手術が不可能であることが多い。予後はきわめて不良で、1年生存率が50%、2年生存率が20%であるといわれている。我々は、悪性胸膜中皮種に発現が高く、正常胸膜に発現の無い遺伝子: CREBBP/EP300 Inhibitory Protein 1 (CRI1)に注目し、当該遺伝子プロモータを用い、中皮腫特異的に目的遺伝子を発現するアデノウイルスベクターを開発した。 ルシフェレース発現型コンストラクトを用いたプロモータ解析によりCRI1プロモータは、中皮腫細胞株で有意な転写活性を示し、正常胸膜細胞では活性低値であった。当該プロモータのdeletion constructを用いた転写活性解析により同定した中皮腫特異的転写活性部位:5'--138/+84-3'(転写開始部位を+1とする)によりプログラム細胞死誘導遺伝子Bid (BH3 interacting domain death agonst)ならびにアデノウイルス初期遺伝子E1Aを発現するリコンビナントアデノウイルスAd-CRI1-138 4x/BidおよびAd-CRI1-138 4x/E1Aはin vitroにおいて中皮腫細胞株に特異的細胞死を誘導する一方、正常中皮細胞また正常肺線維芽細胞株での細胞障害は認められなかった。また当該二種アデノウイルスは、ヌードマウスにおける中皮腫皮下腫瘍に対して有意な腫瘍増殖抑制効果を示した。 本検討により、CRI1プロモータプロモータを用いたアデノウイルスの中皮腫治療用ベクターとしての有用性が示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)