Project/Area Number |
19659362
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cerebral neurosurgery
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
岩間 亨 Gifu University, 大学院・医学系研究科, 教授 (20303498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
副田 明男 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 非常勤講師 (20444276)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 脳腫瘍幹細胞 / EGF / EGF受容体 |
Research Abstract |
これまで、我々は脳腫瘍(主に膠芽腫)の手術摘出組織からの脳腫瘍幹細胞の分離と細胞株の樹立に成功し、その性質について解析を行ってきた。脳腫瘍幹細胞の培養には通常EGFおよびb FGFを添加するが、他の増殖因子の影響については明らかでなかった。そこで、この2種類に加え、VEGF、HGF、HGFの5種の因子について検討を行った。 その結果、EGFのみが単独で脳腫瘍幹細胞株の維持と増殖、およびCD133(脳腫瘍幹細胞のマーカーとされる)陽性細胞の維持を可能にし、その作用は濃度依存性であることがわかった。一方、EGF受容体拮抗薬を用いると、濃度依存性に脳腫瘍幹細胞の生存を妨げ、CD133陽性細胞にアポトーシスを誘導することを複数の薬剤で確認した。また、感受性には細胞株によって薬剤ごとに若干の差異を認めた。 そこで、脳腫瘍幹細胞におけるEGF伝達系の意義について解析するべく、EGF関連の各伝達経路の関与と細胞株の遺伝子変異による影響を調べた。伝達経路に関しては、各経路の阻害剤を用いて腫瘍幹細胞の増殖能をみた結果、PI3K/Akt経路とERK/MAPK経路の双方が相加的に関与していることがわかった。 EGF伝達系に関連した遺伝子変異については、膠芽腫ではEGFR受容体の変異(EGFRvIII)やEGFR amplification、PTEN遺伝子などの癌抑制遺伝子、癌原遺伝子の変異がよく知られている。これらについてcDNAアレイ解析やWestern blot解析を各細胞株について行った。その上でこれらの変異に対するEGF受容体拮抗薬への感受性の差異を比較したところ、感受性の有無を規定するものは、EGF受容体の過剰発現であり、個々の遺伝子変異が単独で作用することは少ないことが示唆された。
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