着床前診断におけるヒト割球除去が次世代に与える影響の検討
Project/Area Number |
19659418
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
寺田 幸弘 Tohoku University, 病院, 准教授 (10260431)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 着床前診断 / 割球除去 / 胚発育 / タイムラプスビデオ / 生殖補助医療 / タイムラプス顕微鏡 |
Research Abstract |
世界的な傾向として着床前診断はその適応の幅を広げつつあり、本邦においても臨床への導入に関して種々の議論が展開されていることは周知の事実である。しかし、着床前診断において割球を摘出すること自体が発生に与える影響に関しての基礎的な検証、すなわち本質的な安全性の検証は行われていない。本研究では割球を除去した後のマウス初期胚の発育をタイムラプスビデオを用い観察し、非処理の胚発育との比較を行った。マウス4細胞期胚の割球を1個吸引除去し、インキュベーター内蔵型タイムラプスビデオシステムにて胚盤胞まで継続的に観察した。割球除去を施行していない同一個体よりの胚をコントロールとして、同一のドロップ内におき比較検討した。観察した発育速度のパラメーターとしては、コンパクション開始時間、胚盤胞腔出現時間、ハッチング開始から終了時間、である。発育状況のパラメーターとしては、コンパクション開始時の割球数、胚盤胞拡張後に認められた虚脱と拡張運動の回数、胚盤胞最大拡張時の径、ハッチングの様式(透明帯からの脱出の様子)、である。結果として、マウス胚発育のコンパクション、発育速度、拡張胚盤胞の虚脱と拡張運動、ハッチングなどの挙動はコントロールに比較して明らかな相違が出現していることが観察された。すなわち、割球除去という配偶子操作が初期の胚発育に大きな影響を与えていることが明らかになった。本研究でえられた知見は、現在諸学会で注目され始めている。特に、2009年4月予定の第61回日本産婦人科学会では高得点演題に選出されている。すなわち、新しいコンセプトの萌芽として着実な歩みをはじめている。
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Report
(2 results)
Research Products
(25 results)