卵巣癌のシスプラチン耐性回避のためのシスプラチン・テネイシン抗体併用療法の研究
Project/Area Number |
19659429
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
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Research Institution | Institute for Animal Reproduction |
Principal Investigator |
日下部 守昭 Institute for Animal Reproduction, 実験動物研究センター, 首席研究員 (60153277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 尚詞 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (80189498)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 外科 / 生体分子 / 細胞外マトリックス / テネイシン / 抗体療法 / 細胞間相互作用 / 抗がん剤 / トランスレーショナルリサーチ |
Research Abstract |
抗テネイシン抗体と抗がん剤との併用療法による腫瘍抑制効果を検討した。 2008卵巣癌細胞をヌードマウス皮下に移植1週間目より以下の各週スケジュールに従って処理した。(1)抗テネイシン抗体(aTNC)は1匹1回当たり125μgを3日毎に腹腔注射した。(2)抗体投与スケジュールに合わせて、5FUは、15mg/kg、Docetaxel(Doc)は2mg/kg、Cisplatin(Cis)は30mg/m^2を、それぞれ単独投与と抗体との併用投与を行った。(3)7週目まで腫瘍成長を観察した。腫瘍重量の変化は、抗体投与日毎に腫瘍の大きさを測定し(腫瘍長径X(腫瘍短径)^2)÷2で計算して算出した。また、抑制率は、(1-T/C)X100%によって算出した。その結果、Cis、5FU及びDoc単独投与での腫瘍抑制率は、それぞれ32.25%、61.06%、24.12%であったが統計的な有意差は見られなかった。抗体との併用投与では、それぞれ24.87%、43.8%、69.68%であり、aTNC+Doc群では、有意な相乗効果が見られた。しかしながら、CisとDoc単独投与群及びaTNC+Cis群での抑制効果は、5週までは全く見られず5週以降で抑制効果が観察できた。更にCis投与群では、抑制効果が観察されたと同時期に体重減少も観察された。また、免疫染色によってCis投与が、2008腫瘍細胞のTNC発現を上昇させることが観察できた。 抗体との併用療法によって逆に抑制効果が減少した5FUとCis群では、抗がん剤によるTNCの発現上昇によるものと考えられた。また、単独では、十分な抑制効果を示さなかったDocが、抗体との併用によって高い腫瘍増殖抑制効果を示したことは、腫瘍の細胞増殖環境としてTNCが重要な役割を担っていることを示唆し、更に、この抗体療法は早くから腫瘍抑制効果を示すためQOLの維持においても効果的な治療法であることが期待できる。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)