Project/Area Number |
19659438
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
大森 孝一 Fukushima Medical University, 医学部, 教授 (10233272)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 洋 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (70264554)
和田 郁夫 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (40182969)
中村 達雄 京都大学, 再生医学研究所, 准教授 (70227908)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 再生医学 / 細胞・組織 / 聴覚機能 / 脂肪組織 / 幹細胞 |
Research Abstract |
本研究の目的は、自己由来の細胞として採取が容易な脂肪組織由来幹細胞(ASC)に着目し、この細胞を内耳に移植し、さらには人工内耳との同時移植を見据えて、より優れた聴覚機能再生を獲得する新規技術を創出することにある。 昨年度は、ラットのASCを分離、増殖させる技術を確立した。この細胞を骨細胞、軟骨細胞、神経細胞、脂肪細胞へ分化誘導し、幹細胞の性質を有していることを確認した。 本年度は、この細胞をドナーとして移植したあとでレシピエント組織と識別するために、前もってレンチウイルスを感染させ遺伝子導入を行い、細胞質にさまざまな蛍光蛋白(GFP、mRFP1、mYFP、mHcRed)を発現させた。安定して発現する蛍光蛋白を同定し、ドナー細胞の可視化を可能にした。さらに、ASCを小動物の組織内に移植し、再生組織を免疫組織学的に調べ、優れた血管新生能や上皮形成能を有することを明らかにした。 経中耳的に蝸牛窓を開窓し、ドナー細胞を内耳に移植した。2週後に還流固定し、頭部を脱灰、固定してパラフィン包埋し、連続切片を作製した。組織標本を蛍光顕微鏡下で観察し、蝸牛基底回転の鼓室階にドナー細胞の生着が認められたが、その他の部位にはなかった。手術操作に伴う内耳の組織損傷、組織変化は明らかでなかった。また、小動物の聴力評価方法として、刺激発生装置でtone burstを発生させ、電磁シールドされた防音室にて聴性脳幹反応を安定して記録するシステムを構築した。 本研究により、ASCの神経細胞などへの分化、内耳への移植手術の可能性を示した。人工内耳との併用によりその効果を高めることで、聴覚再獲得の可能性が期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)