小腸不全症に対する治療法の開発-無粘膜大腸作成の可能性についての基礎的研究-
Project/Area Number |
19659459
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatric surgery
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
野田 卓男 Kagawa University, 医学部, 准教授 (50237848)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷 守通 香川大学, 医学部, 助教 (10335854)
尾山 貴徳 香川大学, 医学部附属病院, 助教 (10380164)
吉田 篤史 香川大学, 医学部, 助教 (10363219)
渡辺 泰宏 香川大学, 医学部, 准教授 (10136004)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2008: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ラット / 小腸粘膜 / 小腸化大腸 / 小腸不全症 / 小腸幹細胞移植 / 塩基性線維芽細胞成長因子 |
Research Abstract |
小腸不全症に対する治療法開発の基礎的研究として、有茎遊離無粘膜大腸内腔に小腸幹細胞を移植し小腸粘膜の再生を試みた。 1) 6週SD雄性ラットを用いて、有茎遊離大腸1.5~3cmを腸間膜対側で開き、大腸粘膜を機械的に剥離した。8Fr栄養チューブをステントとし再度管腔構造とし、両端は盲端とした。胎仔小腸を取り出し、コラーゲン処理して作製した細胞塊を、前述の有茎遊離大腸内腔に注入した。移植後3週間で作製大腸を取り出して病理組織学的検討を行い、小腸粘膜が再生していることを確認した。 2) この方法では小腸粘膜の再生効率が極めて低いことが問題で何らかの刺激因子が必要と報告されている。そこで、体外では内胚葉の分化の各段階に有効であることが報告されている塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)を添加した小腸幹細胞を含む溶液を作製し、生体内での小腸粘膜再生において有効に作用するか確認した。 3) 胎仔小腸を酵素処理して得られた細胞塊に、A)移植する細胞塊にbFGFを50ng/ml添加するグループ、B)bFGFを添加しないグループ、に分け、各々14匹ずつ作製した。移植後3週間で犠死して無粘膜大腸を組織学的および免疫組織学的に評価した。 4) 実験の手技的な原因や術後癒着性イレウスなどで15匹を失い、評価可能なラットはグループA)6匹、グループB)7匹であった。両グループ合わせて8匹に小腸粘膜の再生が認められたが、無粘膜大腸内腔を完全に覆うような再生はなかった。しかし、病理学、免疫組織化学的に小腸粘膜の正常な構造が形成されていた。小腸粘膜の部分的な再生はbFGFを使用したグループA)で100%(6/6)、bFGF非使用のグループB)で28.6%(2/7)に見られた。 5) 上記の成果を論文発表するとともに、研究会(学会)でも発表した。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)