Project/Area Number |
19659478
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Morphological basic dentistry
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
工藤 明 Tokyo Institute of Technology, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (70178002)
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | トランスジェニックメダカ / 破骨 / モデリング / カテプシンK / TRAP |
Research Abstract |
我々は2種類の破骨特異的トランスジェニックメダカとしてcathepsin KトランスジェニックDsRed、TRAP(酒石酸抵抗性ホスファターゼ)トランスジェニックGFPメダカを作成した。GFP陽性の細胞は、リモデリングの盛んな咽頭歯部、脊椎にある脊髄と血管を囲む神経棘と血管棘それぞれの骨の内側、鰭にある軌条骨にそのシグナルが認められた。両トランスジェニックを掛け合わせたダブルトランスジェニックメダカにおいても、神経棘部において共陽性の細胞を同定した。この結果はcathepsin KとTRAPを両方発現する破骨細胞が存在し、トランスジェニックラインで生きたまま追跡することが可能になった。生きた状態の観察として始めに、GFPを発現する細胞が最初に現れる場所を探索した。その結果、神経棘先端部において破骨細胞を多数観察でき、破骨前駆細胞が各神経棘先端部においてTRAP陽性の成熟細胞に分化することを示唆している。次に、破骨細胞の分化時期とメダカの発生段階の関係について調べるためにGFP陽性細胞が存在する神経棘または血管棘数を孵化後から発生過程を追って数えた。その結果、メダカでは体長約5mmにおいて頭部前方の神経棘から破骨細胞が出現し始め、日を追うごとに数を増していき、約7mmになるとほぼ全ての神経棘と血管棘の内側に破骨細胞が存在することが明らかとなった。これは時期特異的に、各神経棘と血管棘で破骨細胞を必要とするシステムの存在を示している。さらに成長による椎骨の形状変化を調べたところ神経棘の内腔は大きく広がっており、脊髄の成長に合わせて骨芽細胞と破骨細胞が骨をモデリングしていることを示唆している。以上の結果から、神経棘部において脊髄の成長に合わせて骨の内側を削るという骨モデリングの一連のシステムが存在し、このとき破骨前駆細胞はストローマ細胞が産生するRANKLにより時期特異的に破骨細胞へ分化する。また骨モデリングは器官間の相対的なプロポーションの決定に関与していることが示唆された。
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