歯肉上皮機能の分子機構の解明とその制御に関する研究
Project/Area Number |
19659494
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathobiological dentistry/Dental radiology
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Research Institution | National Institute for Longevity Sciences,NCGG |
Principal Investigator |
松下 健二 National Institute for Longevity Sciences,NCGG, 口腔疾患研究部, 部長 (90253898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
引頭 毅 国立長寿医療センター(研究所), 口腔疾患研究部, 室長 (10360918)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 免疫・感染・炎症 / 血液凝固 / 活性酸素 / 歯周病 / 加齢 |
Research Abstract |
Thrombomodulin(TM)は、分子量74kDaからなる膜タンパク質であり、通常血管内皮細胞の表面に発現していることが知られている。同分子はthrombinと結合してprotein Cを活性化し、血管の抗凝固性の維持に寄与している。また血管内に発生する活性酸素を消去するなどのantioxidantとしての機能も最近明らかになりつつある。我々は、このTMが歯肉上皮細胞および歯肉上皮組織に発現していることを明らかにした。また、歯周病原細菌の産生するトリプシン様システインプロテアーゼGingipainが血管内皮細胞上の同分子を分解分解するだけでなく、歯肉上皮細胞のそれも分解し、同分子の生理活性を有意に阻害することを明らかにした。さらに、歯周病に罹患した患者の歯肉組織においてはTMの発現レベルが、健常者のそれと比べて有意に低下していることがわかった。以上の結果から、TMが歯周組織においてもその恒常性維持に重要な可能性を担っていることが示唆された。すなわち、TMは歯周組織における血管内外の血液凝固反応を制御していること、また歯周組織に生じる酸化ストレスを制御しているが示唆された。加えて、歯周病菌が同分子を分解することによって歯周組織の恒常性を破綻、すなわち歯周組織における血行障害や酸化ストレスの上昇を引き起こしていることが明らかになった。今後、さらに同分子の歯肉上皮における役割を検討していきたいと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)