ティッシュエンジニアリングによる直接覆髄法の確立を目指した開拓的研究
Project/Area Number |
19659497
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Conservative dentistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
恵比須 繁之 Osaka University, 大学院・歯学研究科, 教授 (50116000)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 未央 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (90423136)
成田 寛子 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (70456945)
吉武 史郎 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (10452450)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 歯学 / 細胞・組織 / シグナル伝達 / 発生・分化 |
Research Abstract |
本研究課題は、未分化間葉系幹細胞を含む硬組織恒常性に関与する細胞群における分化制御機構の一端を明らかにし、ティッシュエンジニアリングによる直接覆髄法の確立へとつなげようとするものである。これまでの解析により、マウスの頭蓋冠から採取した未分化間葉系幹細胞を含む付着細胞は水酸化カルシウムにより骨芽細胞に分化誘導されることが解っている。そこで、さらにリアルタイムPCR法を用いて骨芽細胞分化マーカーについて検索を行ったところ、水酸化カルシウムはOPN、OCNおよびALPの発現を誘導することがわかった。また、カルシウム受容体シグナル伝達経路の下流分子であるERK、p38およびJNKの特異的阻害剤は、水酸化カルシウムによって誘導される石灰化を抑制することも明らかとなった。一方で、直接覆髄において硬組織の吸収は良好な予後の妨げとなる。そこで、硬組織の吸収に関与する破骨細胞の分化についても検索を行い、これまでにgp130のシグナルが活性化すると破骨細胞の分化が抑制されることが明らかとなっている。本年度は、その抑制性制御メカニズムについて検索を行ったところ、gp130のシグナルはRANKL-RANKシグナル伝達経路のJNKおよびNFKBの活性化を特異的に抑制していることが分かった。さらに詳細なメカニズムを解析する目的で、RANKL(100ng)およびIL-6(100ng)にて刺激したマウス破骨細胞前駆体からmRNAを抽出し、発現量の変化した遺伝子群をマイクロアレイにて検索した。その結果、JNKの脱リン酸化に関与しているMKP1およびMKP7の発現が上昇し、NFKBの転写活性を制御するユビキチンシステムに関与するSenp2およびCu14Aの発現が低下していることを明らかにした。本研究により得られた知見は硬組織恒常性に関与する細胞群における分化制御機構の一端を明らかにするものである。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)