インプラント/骨界面部に生じた応力の定量的解析法の確立と治療計画最適化への応用
Project/Area Number |
19659512
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
補綴理工系歯学
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
井汲 憲治 Showa University, 歯学部, 特別研究生 (80420941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 隆 昭和大学, 歯学部, 教授 (40175617)
上條 竜太郎 昭和大学, 歯学部, 教授 (70233939)
堤 定美 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (00028739)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 歯学 / インプラント / メカニカルストレス / 生体材料 |
Research Abstract |
インプラントに負荷される力学的ストレスを術前に正確に予測すること、そしてインプラント/骨界面が耐えうる力学的ストレスの性質と強度を把握することは治療計画を立案する上で重要である。我々は、インプラント周囲骨の静的および動的な圧縮応力に対する限界応力を明らかにする目的で、骨内維持部、荷重伝達部、微小型荷重発生部と超小型圧力センサーを内部に設置可能な荷重発生部からなる装置を開発し、インプラント/骨界面部に発生させる圧縮応力を正確にコントロールするシステムを用いて周囲骨組織に生じる骨の反応を解析した。 大きさの異なる静的な圧縮応力(0〜180MPa)を、イヌ脛骨の骨結合が確立されたインプラント/骨界面に1週間発生させ、それに対する骨の反応を組織学的に解析したところ、インプラントのシャフト先端から伝わる静的圧縮応力は、骨に伝わりシャフト直下の骨表面に新生骨添加を誘導する、骨膜反応として認められた。新生骨は、石灰化が乏しい類骨様の構造物であった。静的荷重が0の場合は骨膜反応が認められなかったが、40〜180MPaと荷重を強くしていくと、力の程度依存的に骨膜下の新生骨の添加が増大した。骨の微細構造の変化を解明する目的で、ハバース層板の歪みを定量的に解析したところ、荷重力とハバース層板の歪み率との間に有意な相関性は認められなかった。また、180MPaまでの静的荷重では、強い骨吸収像などの骨の実質欠損は確認されなかった。個々のハバース層板中の骨小腔は開大していないことから、静的荷重によって炎症反応が惹起されてないことが明らかとなった。 今回新たに開発した、正確な荷重を発生させる装置を用いた研究成果から、静的荷重によって骨膜反応による新生骨が骨表面に添加され、その新生骨は荷重力に対応して増加することが明らかとなった。本研究で使用した正確な荷重を発生させる装置は、インプラントに想定した力を加えた際の骨反応を解析できることから、治療計画の立案などに応用されるものと考える。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)