組織延長術を用いた骨骨膜間空隙拡大による骨再生誘導法の確立
Project/Area Number |
19659519
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Surgical dentistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川村 仁 Tohoku University, 大学院・歯学研究科, 教授 (00110651)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 骨再生 / 組織延長法 / 骨髄幹細胞 / 骨増生 / 骨再建 / 骨再生誘導 / 組織延長 / 骨骨膜間空隙拡大 / 再生医療 |
Research Abstract |
骨の欠損や骨の萎縮部位を再建することは、QOLを重視する今日、非常に重要な課題である。再建法として移植骨を用いることが一般的であるが、移植等を行うことなく自己修復能力を応用し骨を増生する方法は安全で侵襲度の低い極めて意義深い手段となりうると確信する。そこで、骨表面に骨修復機能を惹起し、骨表面に必要なだけの骨を増生する方法の確立について探ることを目的に本研究を計画した。 骨表面の骨膜を剥離し、それを元に戻した場合、骨と骨膜間に骨修復機構が働くことが知られている。この修復機構領域を緩徐に拡大することで骨表面に骨の増生をコントロールすることが可能であると考え、家兎を用いた実験的研究を行った。 実験部位として、歯槽部での骨の増生を想定し、筋組織が比較的少ない家兎の頭頂部を選択し、実験を進めた。頭頂部の骨膜を剥離し、骨表面と骨膜間に自作の拡大装置を装着し、緩徐に7mmの拡大を行い、拡大部分の骨修復機構の変化をmicranagiogramと光学顕微鏡による組織学的観察で検討した。 その結果、骨表面に骨の増生をコントロールできることを証明した。すなわち、骨表面と骨膜のスペース拡大を緩徐に行うことで、骨再生の足場と骨芽細胞の増殖分化を誘導する生理活性物質と骨原性前駆細胞の誘導をコントロールすることに成功した。ただ、誘導された再生骨を現実の臨床応用に耐える成熟した骨にするには、スペース内の組成や拡大に伴う組成の変化を詳細に調べることが必要であると考える。そこで、骨髄幹細胞を培養増殖し、その細胞を拡大した骨骨膜間に移植することでの骨再生能についての検討を進めた。その結果、移植しない群より移植群のほうが、明らかに骨増生が活発であることを示すことができた。今後は、さらにスペース内の組成を詳細に調べ、臨床応用可能な骨増生法の確立へと研究を進める考えである。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)