長崎市斜面地域の在宅高齢者のQOLとコミュニティーの関連
Project/Area Number |
19659607
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Community health/Gerontological nurisng
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
中尾 理恵子 Nagasaki University, 医歯薬学総合研究科, 講師 (80315267)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 涼子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (30437826)
杉山 和一 長崎大学, 環境科学部, 准教授 (80253631)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2008: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 地域看護 / 在宅高齢者 / コミュニティー / QOL / 斜面地域 / 民生委員 / 生活環境 / ネットワーク |
Research Abstract |
地域在住高齢者のQOLと地域特性の関連を明らかにするために、長崎市の特徴である斜面市街地に焦点をあて、住民への質問紙調査と地域民生委員へのインタビュー調査を実施した。地域特性をハード面から斜面市街地、平面地域、新興住宅地に分類し、長崎市内におけるそれぞれの代表的な各3地区、合計9地区を研究対象地域とした。 生活満足度に関する質問紙調査では、斜面地域住民186名、平面地域住民350名、新興住宅地住民388名、総数924名から回答を得た。分析の結果、斜面地域住民は高齢者割合、独居者割合が他の地域よりも高く、転倒経験数が多かった。しかし、斜面市街地住民の日常生活の中で身体的健康の満足感は他の2地域よりも高く、精神的健康の満足感は他の地域よりも低いということが明らかになった。一方、精神的な健康感は、平面地域と新興住宅地で高かった。 ハード面以外の地域特性を明らかにするために地域民生委員へのインタビュー調査を行った。その結果、民生委員の活動は地域コミュニティーの良し悪しの影響を受けていた。地域コミュニティーとは、民生委員や自治会長を中心とした地域支援者に情報が伝わることであった。高齢者が多く居住する斜面市街地であっても見守り体制があり情報がうまく伝わることが民生委員が感じるいい地域であった。地域コミュニティーがよくない地域では、独居高齢者の閉鎖性や孤独死問題を憂慮しながら活動している状況が明らかとなった。新興住宅地域は、構造上の住みやすさが利点であるが、地域コミュニティーはむしろ構造上の住みにくさを指摘されてきた斜面市街地域のほうが強いということがわかった。 高齢者の生活支援を考えたまちづくりという点では、居住地(ハード面)整備とともに、住民同士の人的つながりをどのように構築するかが重要な点であった。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)