アニメ・漫画ファンにおけるメディアコンテンツ消費に関する文化横断的研究
Project/Area Number |
19700240
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
情報図書館学・人文社会情報学
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
岡部 大介 慶應大, 講師 (40345468)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥2,010,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2008: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | マンガ・アニメファン / 実践のコミュニティ / アイデンティティ / サブカルチャー / アイデンティティの隠蔽 / エスノグラフィ / メディアコンテンツ / アイデンティティ・マネジメント |
Research Abstract |
今日のネットワーク化された社会においては、マンガ、アニメといったメディアコンテンツが、様々な国家間、文化間で広く共有されている。この現象は特に10代、20代前半に顕著であり、彼らのコミュニティにおいて特徴的な「実践のコミュニティ」が展開されている。本研究では、アニメ・マンガファンコミュニティの実践における意味や価値を、社会一技術的に生成されるものと捉え、若者の日常生活において日本のアニメや漫画がどのように利用/消費されているかについてエスノグラフィックな調査を実施した。その際、日本における若者のメディアコンテンツ利用だけではなく、「トランスナショナル」な視座に基づき、日本と米国において文化横断的に記述することを目指した。 平成19年度は、アニメやマンガに関連したメディアコンテンツの利用と密接に関係する彼らのアイデンティティに着目した。主に日本国内でマンガやアニメなどの作品を「同人誌」という形で二次創作する女性のアイデンティティマネジメントに着目した。スノーボールサンプリングの手法を用い、データは主にインタビューや同行調査から得られた。彼女らの実践の中心となる同人誌には、ホモセクシャルの性表現が含まれるため、彼女らは自分たちの行為が社会的な理解を得られないと考える。それゆえ学校や職場などにおいて自らの実践やアイデンティティを隠蔽する必要性に迫られる。これまで、サブカルチャーを対象とした研究においては、アイデンティティは積極的に可視化、交渉される存在として描かれているが、彼女らは自らのアイデンティティを隠蔽したりアイロニカルに表現したりする。このような観点から、実践のコミュニティの諸特徴が彼女らのアイデンティティの達成に関わっていることが確認された。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)