運動制御と学習に関わる感覚運動統合過程の神経基盤の解明
Project/Area Number |
19700484
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical education
|
Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
和坂 俊昭 生理学研究所, 研究員 (60390697)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥2,810,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2008: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | 脳磁図 / 経頭蓋磁気刺激 / 一次体性感覚野 / 二次体性感覚野 / 運動制御 |
Research Abstract |
運動を遂行するとき末梢からの体性感覚情報の処理は,運動関連領域からのトップダウン的な修飾作用を受ける.この修飾作用は運動の遂行や運動課題の学習に応じて最適な刺激処理(可塑的な変化)が起こると考えられるが,その詳細なメカニズムは不明な点が残されている.そこで本研究では,体性感覚領域での感覚運動統合過程を調べるために,脳磁図(MEG)を用いて,二次体性感覚野のニューロン活動への随意運動遂行に関連するトップダウン的制御に注目した.身体の各部位からのフィードバック情報である体性感覚情報は,身体部位の反対側の一次体性感覚野に入力し,その後に両側半球の二次体性感覚野へと伝わる.一次体性感覚野の活動は,運動の遂行に関連して筋収縮部位からの入力には抑制がみられるが,反対側の非運動肢からの入力では変化がみられなかった.一方,両働性の活動がみられる二次体性感覚野では,運動肢と同側半球の二次体性感覚野の活動が増大した.皮質処理の初期過程である一次体性感覚野では,活動は抑制されるのに対して,より高次の感覚中枢である二次体性感覚野では促通することから,運動の遂行に対する感覚運動統合過程は,領域特異的な役割が存在することが分かった.また二次体性感覚野の活動は,必ずしも筋収縮部位からの入力に対して変動を示すものではないため,筋収縮部位からの体性感覚入力のみに変動がみられる一次体性感覚野とは異なり,身体部位間の統合といったより役割を担っていることが示唆される.また本年度には,反復的に磁気刺激を提示して皮質領域の興奮性を操作する経頭蓋磁気刺激法(TMS)を学ぶ事を目的として渡米し,米国の国立衛生研究所(NIH)において経頭蓋磁気刺激と脳波(EEG)を組み合わせて行う実験方法を習得し,現在予備的な実験を行っている.
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)