Project/Area Number |
19740039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Geometry
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
入谷 寛 九大, 数理(科)学研究科(研究院), 助教 (20448400)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,530,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 量子コホモロジー / ミラー対称性 / ミラー変換 / tt*幾何学 / クレパント解消予想 / 軌道体 / Gromov-witten 理論 / Landau-Ginzburg模型 |
Research Abstract |
まず,報告者の一般ミラー変換(generalized mirror transformation)に関する論文を大幅に改訂し,より一般の枠組みで一般ミラー変換が定式化できるように改良した.この論文は次年度に出版予定である.量子K理論の差分加群構造の今後の研究において,改訂で行った作業が役に立つと期待している. 次に,量子コホモロジーにおける整構造・実構造の研究を行った.この研究はCoates・Corti・Tseng氏と共同で行ってきた量子コホモロジーの大域的な性質を調べる研究と密接にかかわっている.量子コホモロジーは一般には多次元の変形パラメータqを持つ可換環であるが,さらに量子コホモロジーは平坦接続を持ち,パラメータqの空間上にあるD加群を定める.量子コホモロジーにおける整構造・実構造とは,このD加群の定める局所系の実・整構造のことである.本年度はこの実・整構造が多様体のK群によって記述されることを見出した.ある多様体の量子コホモロジーを,パラメータqに関して解析接続することにより別の多様体(または軌道体)の量子コホモロジーが得られる,という現象は上記共同研究においてトーリックの例で観察されていた.報告者は,この大域的な量子コホモロジーの解析接続は,K群で与えられる量子コホモロジーの整構造を通じて,二つの多様体(または軌道体)のK群の同型から誘導される,という予想を提出した.この予想に基づくと,クレパント解消予想において,qが1の冪根に特殊化される理由が自然に説明できる.さらにトーリック軌道体の場合に,K群によって与えられる整構造はトーリックのミラーであるLandau-Ginzburg模型の自然な整構造に一致することを証明した.また量子コホモロジーにおける実構造はあるゆるい条件のもとで,極大体積極限の近傍でtt*幾何学を与えることを証明し,射影直線の場合に具体的にtt*幾何学のエルミート計量を計算した.
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)