オンタイムストレス負荷型センサを用いるアミロイド線維形成過程のモニタリング
Project/Area Number |
19760558
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biofunction/Bioprocess
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Research Institution | Wakayama National College of Technology |
Principal Investigator |
森田 誠一 和歌山工業高専, 准教授 (70332054)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,650,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2008: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 単分子膜 / アミロイド線維 / 細胞膜 / 膜組成 / 分子間相互作用 / 相分離 / 吸着 / ストレス応答 |
Research Abstract |
1.アミロイド線維化におよぼす脂質膜の影響 アミロイド線維に特異的に結合して蛍光を発するチオフラビンT(ThT)蛍光色素を用いて,アミロイドβペプチド(Aβ)の線維化におよぼす脂質膜の影響を調べた。リン脂質(1,2-ジミリストイル-sn-グリセド-3-ホスホコリン(DMPC))に脂肪酸(ステアリン酸およびリノール酸(9Z,11E))を混合(モル分率0.286)したリポソームを共存させて種々のpHで線維化量を測定すると,通常はアミロイド線維の見られないpH8においてもリポソームが共存するとAβが線維化しやすいことが分かった。 2.Aβとの相互作用におよぼす脂質膜構造の影響 DMPCに脂肪酸(ステアリン酸およびリノール酸(9Z,12Z),リノール酸(9Z,11E),リノール酸(9E,12E))を混合した単分子膜を気液界面に展開し,モデル細胞膜とした。単分子膜の表面圧一定に保ち,下層液にAβを加えると,ステアリン酸を混合(モル分率0.286)した場合のみ,平均分子面積の増加が確認され,Aβと脂質膜が相互作用していると考えられた。一方,平均分子面積の脂肪酸組成に対する依存性を調べると,いずれのリノール酸異性体を混合した場合は線形性を示し,両分子間に余剰の相互作用が存在せず,脂質膜が相分離(ミクロドメイン形成など)していると予想されたが,ステアリン酸を混合した場合は分子間に余剰の引力が働いていることを示す曲線が得られ,両分子は混和し脂質膜は均一相を形成していると考えられた。また,この相挙動の違いは炭化水素鎖に含まれる不飽和結合の影響と考えられた。 以上のことより,Aβの線維化において脂質膜の影響が認められるとともに,その膜構造が重要な因子であることが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
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