マラリア原虫由来加水分解酵素の立体構造に基づく抗マラリア薬の開発
Project/Area Number |
19790096
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Drug development chemistry
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
日下部 吉男 昭和大, 薬学部, 助教 (30338537)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 新規抗マラリア剤 / マラリア / 構造解析 / 結晶 / X線 / 結晶構造 / 新規抗マラリア薬 / 加水分解酵素 / アデノシン |
Research Abstract |
熱帯地域においてハマダラ蚊により媒介される感染症であるマラリアは、世界中で毎年3億〜5億人を発病させ、100万〜300万人を死に至らしめている。しかも、マラリアの発生が温帯地域にまで拡大していることや既存の抗マラリア薬に耐性を示すマラリア原虫が出現するに至り、新規抗マラリア薬の開発は急務となっている。S-アデノシル-L-ホモシステインヒドロラーゼ(SAHH)は、生体内に必須のメチル化反応の副産物として生じるS-アデノシル-L-ホモシステイン(SA)をホモシステイン(Hcy)とアデノシン(Ado)に加水分解する酵素である。SAHHの阻害は、SAHを蓄積させ、生成物阻害によりメチルトランスフェラーゼ類を阻害し、生体内で必須の種々のメチル化を結果的に阻害する。SAHHの阻害剤の一種であるネプラノシンA(Ado類似化合物)が、マラリア原虫の増殖を阻害するという報告がなされて以来、マラリアに対する化学療法剤の標的として、マラリア原虫由来SAHが脚光を浴びてきた。SAHHは、宿主(ヒト)でも重要な生理機能を担っているため、本酵素を標的とする感染症治療剤には高い選択阻害能が要求される。本研究の目的は、マラリア原虫Plasmodium falciparum由来SAHH(PfSAHH)に対し強力かつ選択的な新規阻害剤を開発することである。そのための手段として、PfSAHHと各種阻害剤との複合体の立体構造をX線結晶構造解析の手法により決定し、新規化合物をデザインすることを目指す。既存の核酸型SAHH阻害剤(Ado類似体)は、PfSAHHの活性部位の半分強を占有するが、Hcy結合部位に空間が残されているため結合が強くない。また、哺乳類由来SAHにおいても結晶構造解析がなされているのはヌクレオシド型阻害剤との複合体のみであり、種を問わず、SAHHのHcy結合部位は同定されていない。本研究では、より嵩高く結合強度の強い阻害剤をデザインするため、Hcy結合部位の同定を行う。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)