Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
エリスロポエチン(Epo)遺伝子の近傍180kbpの制御領域下で緑色蛍光タンパク質(GFP)を発現するトランスジェニックマウス(wt-Epo-GFP Tg)を作製し、マウス個体におけるEpo産生細胞を同定した。また、同様の構築の中のプロモーター領域のGATA配列に変異を導入したトランスジェニックマウスを作成・解析したところ、腎遠位尿細管・集合管、肝内胆管、気管支上皮、胸腺髄質などの上皮系細胞において、恒常的にGFPを発現していた。また、遠位尿細管では転写因子GATA-2,GATA-3が発現しており、Epo遺伝子のプロモーター領域に存在するGATA配列は、個体において、恒常的にEpo遺伝子の異所性発現を抑制していることを明らかにできた。また、遠位尿細管や集合管での抑制にはGATA-2、GATA-3が関与していることが示唆された。さらに、さまざまな長さのEpo遺伝子制御領域下でGFPを発現するトランスジーンを保持するトランスジェニックマウスを作成し、解析した。その結果、転写開始点から上流17kbの制御領域をもつトランスジーンを保持するトランスジェニックマウスでは腎臓・肝臓でGFPの発現を認めたのに対し、上流13kbの制御領域をもつトランスジーンでは肝臓でのみGFPの発現を認めた。このことからマウス個体では腎臓と肝臓で異なる制御機構によりEpo遺伝子の誘導的発現が制御されていることが示された。また、これらのトランスジェニックマウスの結果からEpo遺伝子の腎臓特異的エンハンサーは転写開始点から上流13kbから17kbの部位に存在すると考えられる。
All 2008 2007
All Journal Article (4 results) (of which Peer Reviewed: 4 results) Presentation (5 results)
Blood (In press)
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120007139117