Budget Amount *help |
¥3,650,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2009: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Research Abstract |
慢性脳虚血性疾患に対しては、脳虚血の最終段階である脳梗塞を予防する為の外科手術としては、直接的血行再建術と間接的血行再建術が行われている。間接的血行再建術は、脳の要求する血行を補うだけの新生血管が誘導されるか否かが成否の分かれ目であるが、自然に新生血管が誘導されてくるという現象を利用した手術の為、期待する結果が得られない事がある。 本研究の目的は、ラットの慢性脳虚血モデルに間接血行再建術を行い、同時に新生血管の誘導に有利と思われる遺伝子を導入する事で、より多くの有効な新生血管を誘導出来るか否かを検討することである。 我々は既報Matsuda T, et al. Neurol Res. 2005、Anan M, et al. Neurosci Lett. 2006の中で、Hypoxia-inducible factor (HIF)-1α・HIF-2α・COK-2 DNAを直接脳表に散布する事が、より多くの新生血管を誘導するに有利であると示している。今回は得られた血管の機能を評価する、即ち誘導された新生血管により、脳虚血の最終段階である脳梗塞を、予防もしくは縮小させる事が出来るか否かに主眼を置き、研究を行った。 具体的には、ラットに間接血行再建術を行う際に、plasmid HIF-1 α DNAを脳表に直接散布し、5日・10目経過した時点で中大脳動脈を閉塞させ、脳梗塞の体積をcontrol群と比較した。その結果、HIF- 1 αを導入から10日経過した群においては、より長く血管が誘導されている事、脳梗塞体積が小さくて済むという事が示された。 間接血行再建術に際して遺伝子導入を行ない、その効果を高める事が本研究の最終目標である。その為には、安全性の検討を組織学的・臨床的に更に長い期間行い、更には、より効率の良い遺伝子導入方法の検討を行う事が、今後の課題である。
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